研究課題/領域番号 |
21K10358
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
羽多野 美香 昭和大学, 医学部, 助教 (60899673)
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研究分担者 |
村島 温子 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 周産期・母性診療センター, 主任副周産期・母性診療センター長 (00501678)
磯島 咲子 昭和大学, 医学部, 助教 (00750564)
矢嶋 宣幸 昭和大学, 医学部, 教授 (70384360)
辻本 康 昭和大学, 医学部, 研究生 (20921919)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 全身性エリテマトーデス(SLE) / 妊娠 / 出産 / Quality Indicator |
研究開始時の研究の概要 |
全身性エリテマトーデス(SLE)患者は若い女性が多く、妊娠・出産に関した問題に直面する。私たちは「SLE、関節リウマチ、若年性特発性関節炎や炎症性腸疾患罹患女性患者の妊娠、出産を考えた治療指針」を作成し、この領域の重要性を発表した。しかしながら、上記の研究過程で妊娠出産に関連する診療ガイドラインや推奨が実際に診療に適用されているかの評価がなされていないことを突き止めた。これらの一連の研究成果を踏まえ、本研究では妊娠・出産に関したケアを測定するためにSLE患者の妊娠・出産に関する診療の質指標を開発し、その指標を用いてSLE女性患者の診療の質を検討することを目的とした。
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研究実績の概要 |
医療の質の評価は、構造・プロセス・アウトカムの3つに分類されるが、医療の目的であるアウトカムを改善するためには、プロセスを改善させることが効果的と考えられている。欧米で診療の質を定量的に評価するツールとして用いられているQuality Indicator(QI)は、日本の膠原病領域では認知されておらず、海外や国内の他の領域に比し遅れをとっているのが現状である。本研究の目的である、日本で初めての全身性エリテマトーデス(SLE)患者の妊娠・出産に関わるQI開発のために研究を計画し、実施した。RAND/UCLA適切性メソッド(RAND/UCLA Appropriateness Method、デルファイ変法)を用いてSLE患者における診療の質指標の開発を進めた。評価の対象となる、SLE患者の妊娠・出産におけるQI開発論文およびガイドラインを検索式に従って論文抽出を行った。その後、4名のリウマチ膠原病専門医によりtitle/abstractにてスクリーニングを行った後、full-text reviewを行った。最終的に 抽出された論文から候補itemの抽出を行った。 膠原病内科、産婦人科、総合内科、腎臓内科、小児科の医師から構成される専門家パネル委員会を設置し、第1回適切性評価を行い、その結果を基に、web対面でのパネル委員会を開催した。その後、第2回適切性評価を行い、最終QIとなる41項目を選出した。 上記開発の経緯・結果に関して、2023年度日本リウマチ学会、日本母性内科学会にて発表を行った。また、それに関する英語論文を投稿した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
日本で初めて妊娠出産に関連するSLEのQIを開発し、その経過・結果に関して、国内の2学会で発表を行った。また同内容にて論文投稿も進めた。
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今後の研究の推進方策 |
今後、今回のQIを実際に、施設で使用することで、各施設へのフィードバックを行うとともに、QIの遵守率と妊娠予後・母体合併症との関連性を検討していく。
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