研究課題/領域番号 |
21K10366
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
工藤 幸清 弘前大学, 保健学研究科, 教授 (10214967)
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研究分担者 |
小山内 暢 弘前大学, 保健学研究科, 助教 (40514138)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 医療従事者 / 被ばく低減 / 線量分布図 / IVR |
研究開始時の研究の概要 |
この研究はX線透視を行いながら治療を行う画像下治療(IVR)時における散乱線の様子を示す空間線量分布図のリアルタイム表示を目的とする。医療従事者には線量限度を守るだけでなく、被ばく線量をできるだけ低くするように最適化が求められる。最適化に資するため、医療従事者が室内の線量の高低を把握できる空間線量分布の可視化システムの開発が有用である。このシステム開発の初期研究として、種々の透視条件での空間線量分布のシミュレーションを構築し、構築した分布図の中から透視条件に応じた分布のモニタ出力を試みる。
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研究実績の概要 |
前年度に引き続き、IVR室内の空間線量分布をPHITSによるシミュレーションにより算出した。これまでのシミュレーション結果から比較的分布形状の差異が認識できる条件を考慮し、寝台の上に仰臥位になるように配置した人体ボクセルファントムの位置(寝台位置)を正中から横方向に0cm,±20cm、または縦方向(頭足方向)に0cm,±20cm,±40cm,±60cm,±80cm変化、ならびにX線管の管球角度(鉛直上向を 0°)を0°,±45°,±90°変化させた場合の2次元空間線量分布データの表示を試みた。さらに、寝台の位置ならびにX線管の管球角度の情報を入力することで、入力した条件に対応する空間線量分布図と3Dジオメトリを同時にモニタへ表示するシステムを excel visual basic for applications (Excel VBA) を用いて構築した。この表示システムは2条件を入力することで条件の異なる2種類の空間線量分布図・3Dジオメトリを同時に表示することもできるため、条件の違いによる散乱線の分布形状の違いを比較することができ、視覚的にわかりやすいと推察されたため結果を報告した。 表示方法について、PHITSでは3次元の空間線量分布データの収集も可能であるため、3次元でのデータ集結果をもとに、3Dソフトウェア Paraview により3次元表示を試みた。 本研究を遂行するにあたり、散乱線の可視化と散乱線発生源の特定は放射線防護策を講じる上で大変重要である。そこで、増感紙の発光を応用したX線の可視化、ならびにピンホールカメラによる散乱線の可視化を試みた。この散乱線の可視化は研究分担者が担当し、結果を報告した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2次元の空間線量分布図とジオメトリの表示システムを構築し結果を報告した。しかしながら、2次元の空間線量分布図と3次元の空間線量分図の認識のしやすさ等、表示の比較、検討には至らなかったため、やや遅れていると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
表示方法について検討する。PHITSにより3次元の空間線量分布データを収集し、3Dソフトウェア Paraview により3次元表示を行う。3次元表示と2次元表示の分かりやすさ等の違いを評価し、結果を報告する。
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