研究課題/領域番号 |
21K10387
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 公益社団法人地域医療振興協会(地域医療研究所) |
研究代表者 |
西村 正大 公益社団法人地域医療振興協会(地域医療研究所), 地域医療研究所, リサーチフェロー (40898475)
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研究分担者 |
中村 正和 公益社団法人地域医療振興協会(地域医療研究所), ヘルスプロモーション研究センター, センター長 (00450924)
望月 崇紘 公益社団法人地域医療振興協会(地域医療研究所), 地域医療研究所, 研究員 (00898843)
藤原 直樹 公益社団法人地域医療振興協会(地域医療研究所), 台東区立台東病院, 副管理者 (70458313)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 診療の質改善 / プライマリ・ケア / 糖尿病 / 電子カルテ / 医療の質改善 / 糖尿病診療 / 電子カルテデータ二次利用 / 診療指標 / チーム学習 |
研究開始時の研究の概要 |
わが国の糖尿病診療の質の向上において,プライマリ・ケアを担う診療所が果たす役割は大きい.しかしながら,本邦の医療の質改善活動は病院が中心で,プライマリ・ケアの場には及んでいない.本研究では,まず研究に同意した 4-6施設の診療所を対象として, プライマリ・ケアの日常診療で継続的に実行可能な診療データの収集体制を構築する.次に介入として,糖尿病の合併症予防に関する4 領域の診療指標(1.HbA1c2.血圧3.脂質4.喫煙状況)の診療監査と,指標改善のためのチーム学習会を実施する.評価は,介入前後各2年間の4指標の変化の質改善学で用いられるランチャート分析とアンケート調査により行う.
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研究実績の概要 |
2023年度には,4施設の4QI指標(HbA1c,血圧,LDL-Cho,喫煙)の安定した収集体制を構築することができた.持続可能性を担保するため,現地におけるデータ入力体制は,できる限り診療の一環で行われるように工夫した.データ提出体制は,可能な限り自動化を行い,負担を軽減する仕組みを整えた.データ分析は研究者が行なったが,同様に,持続可能性と発展性を加味した,効率的なプロセスを工夫した. 収集されたデータを用いて,定期的なQIコーチングで診療所にフィードバックを行った.QIコーチングは,研究計画段階では診療所医師を対象に行うものと,チームを対象に行うものの2種類を想定したが,4施設中3施設は,診療所の規模が小規模(スタッフ数名)であり,医師を対象に行うコーチングで十分と考えられた.4施設中1施設は,診療所の規模が中規模(スタッフ数十名)であったため,チームを対象にしたQIコーチングを行った.コーチングはオンラインを中心としたが,現地訪問も実施した. 2023年10月には,参加4診療所合同の報告会を開催した. 2023年11月に.これらのプロセスと途中経過について,診療所QIが先進的に行われているオーストラリアで開催された国際家庭医療学会(WONCA)で発表した. Nishimura M, et al. “Building the Quality Improvement Initiatives Embedded to Daily Diabetes Care in Primary Care Clinics in Japan.” WONCA 2023 World Conference. Sydney Australia, Oct 2023
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
引き続き目標となる糖尿病診療の4指標(HbA1c,血圧,LDL-Cho,喫煙)の情報を定期的に収集し,フィードバックを行っている.2021年から2022年の新型コロナパンデミックの影響で参加4診療所からのデータ収集体制の構築に遅延があり,研究成果をまとめるためのデータ量が不足していると判断し,活動を1年間延長し対応している.
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今後の研究の推進方策 |
最終年度となる2024年度には,本活動の成果をまとめ,報告する予定である.具体的には,指標の改善状況の記述,分析とともに,収集プロセスの記述,活動に関わった研究者,診療所医師,スタッフからアンケートまたはインタビューを行い,本活動の意義,実行可能性について記述する予定である.
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