研究課題/領域番号 |
21K10408
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58020:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含む
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研究機関 | 関西大学 (2023) 近畿大学 (2021-2022) |
研究代表者 |
佐々木 美穂 (森 美穂) 関西大学, 化学生命工学部, 准教授 (70581031)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 新規抗生物質 / 菌の単離 / グラム陰性菌 / 薬剤耐性 / 新規抗菌物質 / 薬剤耐性菌 / 抗菌物質 / 生産菌 / スクリーニング / 培養条件 |
研究開始時の研究の概要 |
薬剤耐性菌や新たな感染症原因菌の出現は、世界的な脅威であり、有効な対策が求められている。しかしながら1960年以降、新しい作用機序を示す、副作用が小さい、薬剤耐性菌が出現しにくいなどの有用な特徴をもった抗菌物質が天然物からほとんど見つかっていない。特に、現在臨床の現場で使用されている、グラム陰性菌に有効な抗菌物質は、副作用が大きいことや耐性菌増加の問題が報告されており、早急に新規な抗菌物質の発見が求められている。本研究では、抗菌物質生産菌が存在している可能性が高い単離源を新たに開拓することと、効率の良い生産菌の単離方法を確立し、グラム陰性菌に対して特異的に作用する新規抗菌物質の取得を目指す。
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研究成果の概要 |
薬剤耐性菌や新たな感染症原因菌の出現は世界的な脅威であり、有効な対策が求められている。本研究では、単離源としてこれまで用いられることが多かった土壌や環境水以外に、昆虫や植物なども対象として、グラム陰性菌に選択的な抗菌活性を示す抗生物質生産菌の単離を試みた。大腸菌や大腸菌とサルモネラ菌に対してのみ抗菌活性を示す抗生物質生産菌を複数単離することができた。池の水から単離した1,008菌株を用いた抗菌活性試験の結果、大腸菌に選択的な抗菌活性を示した菌株は8個あり、これらの菌株が生産する抗生物質は抗菌タンパク質である可能性が高いことが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、新しい作用機序を示す、副作用が小さい、薬剤耐性菌が出現しにくいなどの有用な特徴をもった抗菌物質が天然物からほとんど見つかっていない。また、新規抗生物質を生産する細菌の一般的なスクリーニング方法では、既知の物質や生産菌が高頻度で単離されてしまう。本研究では、昆虫を中心にした生物の共生細菌をターゲットにし、初期スクリーニングの培養条件を工夫することで、大腸菌に選択的な抗菌活性を示す抗生物質生産菌を複数単離することができた。得られた知見は、新たな抗生物質生産菌を効率よく選抜できる手法につながると考えられる。
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