研究課題/領域番号 |
21K10421
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58020:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含む
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研究機関 | 麻布大学 |
研究代表者 |
吉岡 亘 麻布大学, 獣医学部, 准教授 (80425496)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | zinc / inflammation / liver / 亜鉛 / 肝臓 / 肝 / NAFLD |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では脂肪肝の増悪および進展に対する亜鉛欠乏の影響について動物モデルを利用した実験研究に取り組む。この際に、脂肪肝から脂肪性肝炎への進展に炎症メディエーターが重要な働きをする可能性があることならびに亜鉛欠乏が炎症メディエーターを作動させる可能性があることにに着目しつつ、亜鉛に制御される炎症メディエーター以外のタンパク質も解析対象に含めて、脂肪性肝炎の重篤化の分子基盤を解明する。
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研究成果の概要 |
本研究は亜鉛欠乏が肝炎の増悪因子になる可能性についてマウスを用いた実験モデルを構築して検討した。まず、食餌性の脂肪肝と薬剤誘導性の亜鉛欠乏の2つの条件について個別にまたは重ね合わせて、影響が相加的には表れないことを明らかにした。次いで、亜鉛欠乏が肝臓において炎症関連因子をどのように変化させるかということに焦点を当て、薬剤誘導性の亜鉛欠乏モデルマウスにおける遺伝子発現変化と関連の変化について実験研究を実施した。本研究の結果から、亜鉛欠乏状態は全身的に共通して好中球の増加を引き起こし、肝臓では炎症の前段階ないし初期段階まで進展すると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
運動不足と現代的食生活を背景としてメタボリックシンドロームが社会的な問題となっている。このようなエネルギー代謝障害を基盤とする生活習慣病の肝での病態が脂肪肝であり、脂肪肝炎から肝硬変および肝癌への進展が問題であると考えられる。本研究は、単純性脂肪肝から脂肪肝炎への増悪という観点から、亜鉛欠乏が肝臓において炎症性の反応を引き起こすかといういうことならびにその分子メカニズムを検討した。その結果、亜鉛欠乏によって肝臓に炎症準備状態になるここがことが判明した。この状態が単純性脂肪肝を脂肪肝炎に進展させるリスク因子となる可能性が考えられた。
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