研究課題/領域番号 |
21K10428
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58020:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含む
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研究機関 | 独立行政法人労働者健康安全機構労働安全衛生総合研究所 |
研究代表者 |
井上 直子 独立行政法人労働者健康安全機構労働安全衛生総合研究所, 環境計測研究グループ, 主任研究員 (90446584)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 芳香族アミン / o-トルイジン / 同位体 / サロゲート / 内標準物質 / LC/MS / 硫酸含浸フィルター / HILIC / C18 / 固相抽出 / 作業環境測定 / 高精度化 / 自動化 / 過剰量 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,作業環境測定試料分析において,分析作業者の化学物質のばく露リスク低減および化学分析の高精度化を実現するために,化学物質の抽出方法のなかでも自動化に適している固相抽出法に着目し,作業環境測定に適用できるように固相抽出法を高精度化した新規分析方法を提案する.具体的には,固相抽出法を用いて作業環境測定試料の分析・定量を行う際,共存および測定対象物質が固相より過剰量の場合には,対象物質の一部が固相に担持されず測定対象物質量を過小評価する問題点があるが,これを解決する方法として「濃度変動による影響を補正し,異なる濃度レベルの検出感度を加味し補正を行う方法」を提案しその有効性を検証する.
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研究実績の概要 |
本研究では,作業環境測定試料分析において,分析作業者の化学物質のばく露リスク低減および化学分析の高精度化を実現するために,化学物質の抽出方法のなかでも自動化に適している固相抽出法に着目し,作業環境測定に適用できるように固相抽出法を高精度化した新規分析方法を提案する. 今年度は,研究計画 ② 固相抽出条件の検討 a.モデル化合物及び同位体化合物の抽出条件の検討を引き続き行った.昨年度に行った,実試料の抽出過程で回収率が低い場合を想定した条件での測定において,同位体をサロゲートとして用いた場合,濃度領域によっては同濃度比の面積比(試料/サロゲート比)が変動する傾向が見られたため,さらに定量性への濃度の影響を明らかにするため,同濃度比の試料/サロゲートの試料溶液の濃度領域を変動させ,一定濃度の内部標準物質を添加し測定を行った.また,サロゲートおよび内標準物質には,o-トルイジンの同位体である,o-トルイジン-4,6-d2及びo-トルイジン-d3を用いた.o-トルイジン/o-トルイジン-4,6-d2:0075-1 μg/ml(各濃度比は1/1)およびo-トルイジン-d3:1 μg/mlを含む試料溶液をLC/MSで測定し作成した検量線は,o-トルイジン(y=1.061+0.018,r=0.998)およびo-トルイジン-4,6-d2(y=0.981+0.093, r=0.998)であり,検出感度は同程度であった.また,o-トルイジン/o-トルイジン-4,6-d2の濃度及び面積比を比較した結果,面積比は一定ではなく,減少する傾向が見られた.o-トルイジン-4,6-d2:1 μg/mlを含む,o-トルイジン/o-トルイジン-d3:0.0075-1 μg/ml(各濃度比は1/1)の試料溶液においても同様の結果であった.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
LC/MSの調子が悪い等により,今年度の研究計画③ モデル試料の作成と固相抽出への適用,a.モデル試料の作成,b. a.の試料の固相抽出へ適用について,終了しなかったため,当初の計画(3年間)に対して,4年目への延長申請を行った.
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今後の研究の推進方策 |
今年度の研究計画は終了していないが,固相抽出法の高精度化を実現するために必要なある程度のデータが蓄積しており,研究期間を延長することにより,本研究課題が精緻に達成すると考えられるため,当初の計画(3年間)に対して,4年目への延長申請を行った.引き続き,研究計画を実施し,固相抽出法を高精度化した新規分析方法の提案を目指す.
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