研究課題/領域番号 |
21K10438
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
石黒 真美 東北大学, 東北メディカル・メガバンク機構, 講師 (10632242)
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研究分担者 |
目時 弘仁 東北医科薬科大学, 医学部, 教授 (20580377)
小原 拓 東北大学, 東北メディカル・メガバンク機構, 准教授 (80612019)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 母子保健 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、全国規模の医療情報データベース及び三世代に渡る家族参加型の出生ゲノムコホート研究を用いて、妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病、妊娠中の脂質異常症の要因及び母児の予後への影響を明らかにする。また、各世代における遺伝的素因、生活習慣などの環境因子と、血圧高値、耐糖能異常、脂質異常との関連を明らかにする。さらに、周産期や各世代での血圧高値、耐糖能異常、脂質異常が併発する要因についても明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究では、全国規模の医療情報データベース及び三世代に渡る家族参加型の出生ゲノムコホート研究を用いて、妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病、妊娠中の脂質異常症の要因および母児の予後への影響を明らかにすることを目的としている。 2023年度は、東北メディカル・メガバンク計画三世代コホート調査のデータを基に、妊娠中の血圧管理状況と児の出生時のadverse outcomeとの関連を検討した。服薬せずに収縮期血圧/拡張期血圧が140/90mmHg未満の群と比較して、服薬して収縮期血圧/拡張期血圧が140/90mmHg以上の群では、在胎不当過小、低出生体重、早産のリスク増加と関連が認められた。一方で、降圧薬使用なしで血圧が140/90 mmHg以上だった場合と、降圧薬使用ありで血圧が140/90 mmHg未満だった場合とのオッズ比は同等であった。本結果は論文で報告した。 また、母親の妊娠高血圧症候群はと2歳及び3歳半時点の神経発達の遅れとの関連を検討した。2歳時点のコミュニケーション領域、個人・社会領域の発達の遅れの可能性と関連していた。また、媒介分析を実施したところ、早産、蘇生術、NICU入院、頭囲が中間因子として媒介している可能性が示唆された。本結果も論文で報告した。 さらに、先行研究で不妊治療と妊娠高血圧症候群との関連に高齢妊娠が交絡している可能性が報告されており、三世代コホート調査の他国内の出生コホート研究で年齢で層別した不妊治療と妊娠高血圧症候群との関連についてメタアナリシスを実施した。その結果、年齢によらず不妊治療と妊娠高血圧症候群との関連が認められた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度は論文にて成果の報告ができた。また、妊娠中の血糖値と児の発達についての論文も投稿中であり、引き続き査読の対応をしていく。
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今後の研究の推進方策 |
家族歴や妊娠中の血圧、血糖、脂質等を包括的に捉えた健康状態を曝露とした場合の周産期合併症や児の予後との関連を検討しており、学会等で報告する。
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