研究課題/領域番号 |
21K10442
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
横道 洋司 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (20596879)
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研究分担者 |
望月 美恵 山梨大学, 大学院総合研究部, 医学研究員 (40422688)
松浦 信夫 北海道大学, 医学研究院, 客員研究員 (50002332)
伊藤 善也 日本赤十字北海道看護大学, 看護学部, 教授 (70241437)
鈴木 滋 旭川医科大学, 医学部, 講師 (80516394)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 1型糖尿病 / 寿命 / 透析 / 血管合併症 / ライフコースエピデミオロジー / 国際間比較 / 長期合併症 / 予後調査 |
研究開始時の研究の概要 |
1型糖尿病患者コホートである北海道1型スタディは道内で14歳までに発症した525人を最 大50年フォローアップしている。このコホートから治療の向上により延伸していると想像されるこの患者の寿命と年齢別の平均余命を計算する。 このコホートと成人の同患者2000人規模のバイオバンク・ジャパンコホートにより、腎症、心臓・脳大血管合併症、網膜症、神経障害やほかの1型糖尿病合併症までの生存時間解析を行う。これを発症時期が大人の場合と子どもで比較する。 ACEI・ARB投与によりアルブミン尿の進展は予防できてもeGFRが減少する1型糖尿病の解析を行い、疫学的に原因追求を行う。
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研究実績の概要 |
日本人1型糖尿病患者の長期予後に付いてのエビデンスを創る研究である。1型糖尿病は2型糖尿病に比べて発症から死亡や重篤な血管合併症までの期間が長いとされている。ヨーロッパでは1型糖尿病患者のデータが登録され、未来の医療につながるエビデンスが創出されているのに対し、日本人患者に有用なエビデンスの発信は遅れている。 この研究では北海道の小児期発症1型糖尿病患者の長期予後を調査する。長期予後の調査項目は多岐にわたり、発症時の状況、糖尿病の家族歴、1997年の治療と血糖管理状況、1997年の糖尿病合併症、現在の生存・死亡確認、現在の治療状況、現在の血糖管理状況、現在の大血管・細小血管合併症の状況である。 北海道の小児期発症1型糖尿病患者525人の主治医に調査票を郵送し、391人の患者に付いて有効な回答を得た。この研究での長期予後アウトカムと考えているのは、死亡と死因、血管合併症である。血管合併症として、当初心血管障害、不整脈、糖尿病性心筋症、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症、糖尿病性神経障害を予定していた。これらの中でアウトカムの発症日が調査できたのは死亡と透析導入であったため、これらに付いて生存時間解析を行うこととした。これらのアウトカムと関連する要因を明らかにする。一方、他の血管合併症に付いては、回答率が思わしくない。回答が集まっている範囲内で結果をまとめたい。 死亡アウトカムについての論文は分担研究者が執筆し、英文雑誌に投稿した。次に透析又は腎移植をアウトカムとする研究の発表を2023年7月に開催される国際糖尿病連盟アジア太平洋部会による国際学会で発表する。この結果も原稿にまとめ、英文雑誌に投稿する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初2021年12月末に1型糖尿病患者の長期予後調査は終了する予定であったが、回収率が十分に上がらず、2022年3月末まで調査期間を延ばした。そのため、論文原稿の執筆と出版に時間を要している。
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今後の研究の推進方策 |
死亡をアウトカムとする論文は執筆した。英文雑誌に投稿中である。透析又は腎移植をアウトカムとする研究成果を国際糖尿病連盟のアジア太平洋支部による国際学会で2023年に発表する。その後、論文としてまとめる予定である。
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