研究課題/領域番号 |
21K10463
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
三上 健一郎 弘前大学, 医学研究科, 客員研究員 (00375263)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 非アルコール性脂肪性肝疾患 / PAI-1 / 大規模健康調査 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、弘前大学大学院医学研究科の岩木健康増進プロジェクト健診に参加して、腹部超音波検査で脂肪肝の有無を調べる。心血管系疾患のリスクは、脈波伝播速度(pulse wave velocity: PWV)を測定する。腹部超音波検査の結果とPAI-1およびPWVを含む同プロジェクトの検査項目のデータによって、脂肪肝とPAI-1およびPWVの関係について解析する。本研究は横断的および縦断的にに解析して、脂肪肝とPAI-1およびPWVの相互関係を解明する。また、得られた結果から脂肪肝あるいはNASHで治療介入が必要と判断した場合には、健診参加者に連絡して消化器内科外来に受診して頂く。
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研究成果の概要 |
令和3年度まではコロナ禍のためプロジェクト健診が中止となっていたが、令和4年度からは規模を縮小して健診が再び開催できている。しかしながらデータの取り扱いなどに遅れが生じ、非アルコール性脂肪性肝疾患を診断する項目を含めた解析ができなかった。令和4年度では健診参加者のうち腹部超音波検査の解析をできた人数は731人で、そのうち273人(37.3%)に脂肪肝を認めた。血中PAI-1濃度は、脂肪肝を認めない参加者群(28.7ng/mL)と脂肪肝を認める参加者群(28.4ng/mL)で差がみられなかった。BMIおよび、血中ALT、中性脂肪、ヘモグロビンA1cは、脂肪肝を有する参加者群で有意に高値であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、生活習慣などを含む多因子を背景とする非アルコール性脂肪性肝疾患について、2000項目以上の超多項健診ビッグデータを包括して横断的および縦断的に解析することにより、病態解明できる可能性があり非常に学術的意義が高い。また、肥満人口の急増とともに非アルコール性脂肪性肝疾患が増加して社会問題にもなっていることから、病態を解明して新たな予防法・治療法を確立することは社会的意義も非常に大きい。 この度はコロナ禍のため健康増進プロジェクト健診が中止となり、本研究では十分に解析できなかった。現在はコロナウイルスの感染状況が落ち着いてきており、健診が再開され健診データが徐々に利用可能となってきている。
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