研究課題/領域番号 |
21K10476
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 北海道千歳リハビリテーション大学 |
研究代表者 |
森 満 北海道千歳リハビリテーション大学, 健康科学部, 教授 (50175634)
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研究分担者 |
小川 峻一 北海道千歳リハビリテーション大学, 健康科学部, 助教 (40802939)
世古 俊明 北海道千歳リハビリテーション大学, 健康科学部, 准教授 (80808147)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | COVID-19 / Social capital / Locus of control / physical health / mental health / cross-sectional study / 生活習慣 / ソーシャルキャピタル / 内的制御感 / ストレスコーピング |
研究開始時の研究の概要 |
2019年12月末に中国で発生したCOVID-19の世界的流行は、住民の生活習慣の変化や精神的ストレスの増加をもたらしている。そこで、COVID-19の流行による生活習慣の変化と精神的ストレスの変化を調査するとともに、本人の社会的資本、精神的ストレスの捉え方とそれへの対処の仕方を調査し、それらが身体的健康度や精神的健康度へ与える影響を検討する。そのために、30歳以上80歳未満の千歳市民男女3,000人を無作為抽出して調査対象候補者とし、本人から書面での同意を得た人を調査対象者とする。その調査対象者に3年間、年に1回、継続的に調査票を郵送し、回答を得る。交絡要因を調整した多変量解析によって時系列的変化を検討する。
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研究実績の概要 |
COVID-19感染症の流行による生活習慣の変化による健康への影響を明らかにし、その影響を減弱するための方策を考案することを目的に、北海道千歳市民を対象として第2回目調査を行った。 第2回目の調査は、第1回目調査と同じ調査対象者に対して、2022年10月に北海道千歳リハビリテーション大学から協力依頼書とともに、調査票を郵送した。調査した項目は、年齢、性別のほか、生活習慣、コロナ禍での生活習慣などの変化、社会関連資本(信頼関係、社会的支援、社会的参加)、趣味活動、自己制御感(内的制御感、外的制御感)、コーピング(積極的コーピング、回避的コーピング)、身体的健康度、精神的健康度、既往歴などであった。 第2回目調査では、第1回目調査の対象者1,429人に対する調査が行われた。調査対象者のうち、死亡者数5人、転出先不明者数10人除いた1,414人を対象に行われた。その結果、1,282人(90.7%)から回答があった。その平均年齢は57.9歳(標準偏差13.9)で、男性615人(48.0%)、女性667人(52.0%)であった。男性も女性も社会的支援があること、社会参加をしていることが、身体的健康度不良リスクの低下や精神的健康度不良リスクの低下と有意に関連していた。信頼関係があることは、精神的健康度不良リスクの低下と有意に関連していた。男性も女性も趣味活動を行っていることが、身体的健康度不良リスクの低下や精神的健康度不良リスクの低下と関連していた。男性も女性も内的制御感が強いことが、身体的健康度不良のリスクの低下や精神的健康度不良リスクの低下と有意に関連していた。男性も女性も外的制御感が強いことが、身体的健康度不良のリスクや精神的健康度不良リスクの上昇と有意に関連していた。男性も女性も積極的コーピングが、身体的健康度不良のリスクの低下や精神的健康度不良リスクの低下と有意に関連していた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今回の研究の仮説を創設として、専門誌に掲載することができた。 第1回目の調査結果を、英文で国際専門誌に掲載することができた。 第1回目の対象者の90%以上の参加率で、第2回目の調査を実施することができた。 従って、概ね予定通りに調査研究が進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
今後、2023年度に、同じ研究対象者に対して同様の調査研究を実施する予定である。 継続的に調査を繰り返すことによって、新型コロナウイルス感染症流行の勃発時期からの1年後、2年後、3年後という時系列的変動を把握する予定である。社会関連資本(信頼関係、社会的支援、社会的参加)、自己制御感(内的制御感、外的制御感)などの各要因が身体的健康度、精神的健康度へ与える影響を総合的に検討する。健康指標を含めた種々の要因を年1回、3年間繰り返し測定し、反復データの分散分析法(Repaeted Measures ANOVA9によって、経年的変化を検討する予定である。)
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