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小中学生の摂取脂肪酸・アミノ酸の組成データ解析による健康リスクとの関連評価

研究課題

研究課題/領域番号 21K10497
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
研究機関山口大学

研究代表者

奥田 昌之  山口大学, 大学院創成科学研究科, 教授 (50274171)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
キーワード摂取アミノ酸 / ロイシン / イソロイシン / メチオニン / 糖代謝 / 中学生 / 小児 / 組成成分 / 脂肪酸 / アミノ酸 / 栄養摂取 / 心血管疾患リスク / 鉄代謝 / 児童生徒 / 健康リスク / 小学生 / 栄養バランス / インスリン / 血清 / 摂取脂肪酸 / 組成データ解析
研究開始時の研究の概要

これまで考えられている理想的な食事バランスとは、健康によいそれぞれ単独の栄養素の摂取状況を組み合わせて作られている。食事バランスそのものを計っているのではない。一つの栄養素の摂取量が変わる(例えば増える)と、別の一つの栄養素だけが変化する(減る)のでもなければ、他の栄養素同士の割合が一定で変化する(減る)ものではない。この研究では栄養素のバランス自体を組成として数値にして、小中学生の抱える健康リスクとの関連を明らかにする。結果から現在の食事バランスと、今後より健康である食事バランスとの違いがわかり、日本人の食習慣をどの方向に向かわせるのがよいのかという資料を得ることができる。

研究実績の概要

アミノ酸の摂取量はたんぱく質摂取量中の構成割合で示すと、個々のアミノ酸摂取は互いに相補的である。中学生のアミノ酸摂取量をその構成成分で評価し、代謝リスクとの関係を明らかにすることを目的とした。この研究では既存の試料を用い、保存血清からインスリン分析を追加して、糖代謝マーカーとの関係を明らかにした。中学生データ3254人のうち、血清インスリン分析を行えたのは1447人であり、欠損がなく、質問票回答が妥当で、既往疾患のないデータは1238人であった。この研究参加者のアミノ酸摂取量は、グルタミン酸が最も多く(19%)、アスパラギン酸(9%)、ロイシン(8%)、イソロイシン(7%)と続いた。摂取アミノ酸量を他のアミノ酸との等尺対数比で表現する組成成分にした。空腹時血糖、インスリン、恒常性モデル評価(インスリン抵抗性、β細胞機能)を従属変数とし、交絡因子を調整して摂取アミノ酸との線形回帰分析を行った。空腹時血糖のみのモデルでロイシン摂取量は負の関係を示した。ロイシン以外のアミノ酸をロイシンと全アミノ酸量の0.1%分置き換えた時、あるいはイソロイシン、メチオニンをロイシンと全アミノ酸量の0.1%分置き換えた時、低い血糖と関係した。ロイシンをイソロイシン、メチオニンに置き換えた時は逆に高い血糖と関係した。これらの結果は、これまで単独の摂取アミノ酸と糖代謝マーカーとの関係に関する論文の一部は一致するが、すべて一致しているわけではない。とくに分枝鎖アミノ酸(イソロイシン、ロイシン、バリン)を一括りにして解析する方法が最も良い方法ではないことを示唆した。栄養素摂取は、体重変化がほとんどない恒常的な状態を仮定するので、組成割合で考慮することが多い。栄養学の分野でこの方法をもっと活用できるだろう。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

初期計画の通り、令和5年度までに試料の分析、データの解析、論文の公表ができた。予算もすべて消化した。論文の公表は令和5年度中にできない危惧もあり、論文投稿中に令和6年度の延長を申請した。結果を得て、論文公表を終えたので、計画通りに進展したと判断した。

今後の研究の推進方策

令和5年度までの研究実施は計画通りに進み、論文公表も終え、予算をすべて消化した。論文公表が遅れる可能性があり令和6年度延長申請を行った。最初の計画になかったが、令和6年度は組成分析では多重検定の問題があることについて検討する。前年までに懸念であったこの問題についての解決方法の提案として、部分的最小二乗回帰を試してみる。現在のところ、最小二乗回帰では想定していない関係性が現れそうである。その解析方法の特徴とは違って、摂取量の多いアミノ酸の影響が強い。解析の方法の間違いなどがある可能性があるので、詳細に検討してみる予定である。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2024 2023 2021

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Dietary Amino Acid Composition and Glycemic Biomarkers in Japanese Adolescents2024

    • 著者名/発表者名
      Okuda Masayuki、Sasaki Satoshi
    • 雑誌名

      Nutrients

      巻: 16 号: 6 ページ: 882-882

    • DOI

      10.3390/nu16060882

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] Adherence to the Japanese Food Guide: The Association between Three Scoring Systems and Cardiometabolic Risks in Japanese Adolescents2021

    • 著者名/発表者名
      Okuda Masayuki、Fujiwara Aya、Sasaki Satoshi
    • 雑誌名

      Nutrients

      巻: 14 号: 1 ページ: 43-43

    • DOI

      10.3390/nu14010043

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 簡易型自記式食事歴法質問票BDHQのデータ基本処理のためのRスクリプトの作成2023

    • 著者名/発表者名
      奥田昌之
    • 学会等名
      第82回日本公衆衛生学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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