研究課題/領域番号 |
21K10505
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
大澤 祐介 慶應義塾大学, 健康マネジメント研究科(藤沢), 准教授 (20621204)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | オステオサルコペニア / プロテオミクス解析 / 国際比較 / 老化 / アミノ酸 / 骨密度 / 骨格筋量 / 筋力 / GDF-15 / プロテオミクス / 縦断研究 / 筋肉量 / 観察研究 |
研究開始時の研究の概要 |
骨密度、筋肉量・筋力の低下が合併したオステオサルコペニアは、骨粗鬆症またはサルコペニア単独と比較して、総死亡率をはじめとする重大な健康関連のアウトカムと強く関連するが、その機序や早期発見に寄与するバイオマーカは確立していない。本研究は、地域在住成人男女を対象に、骨密度と筋肉量・筋力の加齢変化における因果関係を推定すること及び、血漿および筋組織を用いた網羅的プロテオーム解析によるタンパク質の中からオステオサルコペニアに関連するタンパク質・代謝経路を同定することを目的とする。本研究で得られる知見は、オステオサルコペニア研究のエビデンスの構築ならびに、予防プログラムの創出における基礎資料となる。
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研究成果の概要 |
骨密度と筋肉量の低下が合併したオステオサルコペニアは、総死亡率など重大な健康関連のアウトカムと強い関連があるが、その機序や早期発見に寄与するバイオマーカーは確立していない。国内外の前向きコホート研究から骨密度と筋肉量・筋力の関連を検討した結果、骨密度と筋肉量の低下は関連をするが性別、国や人種によって関連の強さが異なることが示唆された。骨密度の低下には血漿中のGDF-15が有力バイオマーカーであること、サルコペニア関連では血漿中のヒスチジンとアラニン濃度が歩行速度と関連することを認めた。骨と筋肉の関連の強さが国や人種によって異なったことから、バイオマーカーも国際比較をすることが重要と考える。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
世界レベルの超高齢化に伴い、オステオサルコペニアの病態生理学や背景因子を明らかにすることは喫緊の課題である。本研究の研究成果から、骨密度と筋肉量の低下は関連することが示されただけでなく、その関連の強さは国や人種によって異なること、男性より女性のほうが関連が強いことを示した。また、骨密度の低下と関連する血漿中のタンパク質に関しても性差があった。以上より、運動器の加齢変化を理解する上では、国や人種、性別など属性が重要であることが示唆され、今後、老化による運動器の形質や機能低下に対する運動プログラムなど介入研究を講じる場合には、対象者の属性を考慮することも重要な視点となると考える。
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