研究課題/領域番号 |
21K10593
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 千里金蘭大学 |
研究代表者 |
伊藤 朗子 千里金蘭大学, 看護学部, 准教授 (60454667)
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研究分担者 |
石井 豊恵 神戸大学, 保健学研究科, 教授 (00452433)
三谷 理恵 兵庫医科大学, 看護学部, 講師 (70437440)
中橋 苗代 京都橘大学, 看護学部, 准教授 (60454477)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 臨床推論 / 臨床判断 / 推論パターン / 看護基礎教育 / シミュレーション教育 |
研究開始時の研究の概要 |
医療現場では患者が重症化・多様化し、短期間で変化する状況で最善の方略を選択するための臨床推論能力が求められている。しかし、初心者が臨床現場の複雑な状況において、推論パターンをどのように発達させていくのか、そのために必要な支援は明らかになっていない。本研究は、看護学生の状況認識と推論パターンの特徴を定量的・定性的手法で多角的に明らかにし、熟達者との比較を通して、状況認識と推論パターンの変化を示す段階モデルを構築、効果的な足場かけとなる支援を検討することを目的とする。研究の成果により、今後、臨床推論能力の育成を促すような、効果的な学習プログラムの開発や学習効果の検証への発展が期待できる。
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研究実績の概要 |
本研究課題は臨床推論能力の育成を促す効果的な足場かけの検討に向けて、看護学生の状況認識と推論パターンの特徴を看護師との比較を通して定量的・定性的手法で多角的に明らかにすることを目的とする。研究実施計画は、①看護学生の臨床推論に適した状況設定の抽出、②看護学生と看護師を対象に抽出した設定場面における状況認識について、思考発話法とインタビューによる音声データとアイトラッカーから得る視線の注視点データを収集し分析、③②より明らかになった状況認識の特徴より、効果的な足場かけの検討を予定している。 2022年度は、先行文献から得られた知見より作成した本研究における臨床推論モデルに基づき、看護師経験を有する共同研究者とともに、状況認識の測定に用いる再現場面の作成に取り組んだ。また、推論・判断の測定方法に関する文献検討を継続し、より精度の高い測定方法を検討した。臨床場面と同様の複雑さを含んだ事例を作成し、最終的に影響要因を最小限とするために、模擬カルテ形式による提示を通して検証することとした。アイトラッカーは、測定目的に適した条件を整理し、角膜反射法を用いた機器より、サンプリングレート、キャリブレーションに要する時間と実際の視線と比較した正確度・精密度、被験者への負担を考慮し選定した。本研究は所属施設の倫理審査委員会の申請を進め、2023年2月に承認を得ており、検証に向けての準備を整えることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2022年度末に実際の調査を開始する予定だったが、先行文献の検討より明らかになった状況認識の測定に影響する要因を最小限にするための事例設定や測定方法の調整に時間を要した。調査開始には至らなかったが、2023年2月に倫理委員会の承認を得て、測定の準備が整ったことから、検証を開始する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
対象となる看護学生と看護師の学業や業務の負担を最小限にできる時期を調整し、承諾の得られた複数施設よりリクルートをして、調査を進める予定である。得られたデータの処理、分析を速やかに行えるよう、研究補助者等の確保も進めていく。
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