研究課題/領域番号 |
21K10594
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 畿央大学 |
研究代表者 |
河野 由美 畿央大学, 健康科学部, 教授 (10320938)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | アドバンス・ケア・プランニング / デス・エデュケーション / 自己の死観 / 大切な他者の死観 / ACP / 実験 / QOD / 死観 / アドバンスケアプランニング / QOD(Quality of Death) / 死生学 / 死生観 / 看取り / エンドオブライフケア / エンド・オブ・ライフケア / 介入 / 看護 / 死への態度 |
研究開始時の研究の概要 |
高齢多死社会の進展に伴い,人生の最終段階を自分らしく過ごすための一つの方法として近年,ACP(アドバンス・ケア・プランニング:人生会議)が注目されている.申請者はR2年度までの科研費研究でACP啓発動画を開発し,誰もがYouTubeを通して視聴できるようにした.R3年度からの本研究では幅広い年齢層に対する介入研究等により,ACP動画の有効性を実証的に検証する.そして,QOD(クオリティ・オブ・デス:死の質,人生の終焉の質)を高めるためのデス・エデュケーションの効果とACPの有効性を考察し,QODを高めるための,より有用性の高いACPプログラムを開発する.
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研究実績の概要 |
高齢多死社会の進展に伴い,人生の最終段階を自分らしく過ごすための一つの方法として近年,ACP(アドバンス・ケア・プランニング)が注目されている.申請者はR2年度までの科研費研究で実験的手法を用い,死に対する態度変化を生理学的指標から検証した.加えてACP啓発動画を開発し,誰もがYouTubeを通して視聴できるようにした.R3年度からの本研究では幅広い年齢層を対象にして,ACP動画の有効性を実証的に検証するように取り組んでいる.そして,QOD(死の質)を高めるためのデス・エデュケーション(DE)の効果とACPの有効性を考察し,より有用性の高いACPプログラムを開発することを本研究の目的としている. 本研究では令和3年度から継続して,YouTubeにアップしたACP動画視聴後にFormsからアンケート調査を実施している.また一般市民を対象に「終末期を考える講座」を開講し,講義後に質問紙調査を実施している.そして令和5年度では,更にこれまでのACP動画を改良・短縮版を作成し,このACP動画にデス・エデュケーション(DE)効果があるのかを実験的に検証した. デス・エデュケーション(DE)効果を測定するために,態度構成の認知(必要性)と感情(不安)に焦点を当て,7項目からなるDE効果尺度を作成した. 令和5年12月にWEB調査会社を通して1000名の対象者に自己と大切な他者の死観や死に関連する出来事と死に関する意識変化等の調査を実施した.その後,対象者の中から回答時間が著しく短い者を除外し,500名に研究協力を依頼した.実験群と統制群に無作為に分け,動画視聴前後にアンケート調査を実施した.動画は実験群が「ACPに関するもの」,統制群は「終末期医療の歴史に関するもの」である.令和5年度ではデータ収集に注力し,令和6年度にはデータを精緻に分析し,学会発表・論文投稿できるように準備する.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
昨年度の実施状況報告書に記したように,新型コロナウイルス感染症の影響や,死に関する学びに関して学会等の意見交換で更なる知見が獲得され,当初の計画・予定を大きく修正し,実験研究とアンケート調査をメインに実施することにしため.
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度は実験データ収集の年であったが,R6年度は得たデータを活用し,学科発表や論文投稿など成果を発表する年とする.「日本死の臨床研究会」第47回年次大会での発表や「日本心理学会」第88回大会での一般発表とシンポジウムへの登壇をエントリーしている.また海外での学会発表や国際学会誌への投稿も検討している.
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