研究課題/領域番号 |
21K10596
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 東京交通短期大学 |
研究代表者 |
小宮 全 東京交通短期大学, 運輸科, 教授 (70572220)
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研究分担者 |
小宮 浩美 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 教授 (10315856)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 精神科看護 / EBP / システマティックレビュー / メタアナリシス / 学習支援システム / 精神科病棟 / 対話システム / 学習支援 / 精神看護 / e-learning |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、精神科病棟の看護師を対象に、臨床における根拠に基づいた実践(EBP)に関する継続的な学習を支援する教育システム(以下学習支援システム)の構築とそのシステムの効果測定を行う。 第1段階は、EBPについての学習コンテンツ作成と国内外の研究論文から精神科病棟の看護に利用可能なエビデンスの収集・統合を行い、それを抽出可能なデータベース化する。それと並行して、データベースからデータを抽出する対話システムの構築を行う。 第2段階は、学習支援システムの開発とプロトタイプの検証を実施する。 第3段階は、第2段階で開発した学習支援システムを用いた介入研究を行い、学習支援システムの効果の測定をする。
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研究実績の概要 |
本研究は「精神科病棟の看護師を対象にした継続的な学習を支援する教育システムの構築」を目指すものである。本研究の構成要素は大きく分けて2つあり、1つ目が学習コンテンツの作成、2つ目が学習支援システムそのものの設計と構築である。研究実績としては、1つ目の学習コンテンツの作成の進捗はやや遅れていたものの、ほぼ完了した。学習コンテンツ作成には、①文献検索と収集、②システマティックレビューおよびメタアナリシスによるエビデンスの統合、③エキスパートパネルによるチェック、という過程を経る必要がある。現時点では、①と②が終了し、③もおおむね終了の目途が付いている。また、①に関しては、学会発表1件、②に関しては学会発表1件、論文1件の実績がある。本研究で継続的に学習するテーマとしては、精神科病棟において身体拘束を減少させるにはどのような介入・方法があるか、である。これを実現するために、メタアナリシスを実施した結果を学習コンテンツとして、継続的に提供することにより、現場の看護師が継続的に学習できるよう支援する。 2024年度は,2つ目の構成要素である学習支援システムの設計と構築を実施し、実際の看護師に対して現場での運用を開始する。既存のeラーニングシステムでは、システム的に対応できない部分も明確になりつつある(例えば看護師およびその管理者と研究者が利用することに対応する部分等)。一方,学習支援システムの構成要素のうち,1:対話システム部分の設計と実施、2:データの解析部分の実装は完了しておらず、3:ユーザーインターフェースの改良は実施できていない。コンテンツ作成に非常に時間がかかったが、最も困難であった部分は完了しているため、2024年度で、看護現場へのシステムの投入と効果測定を終了させる予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
理由 研究実績の概要で述べたが、本研究は2つの構成要素から成り立っている。1つ目の構成要素である、コンテンツ作成(システマティックレビューの実施と、メタアナリシスによるエビデンスレベルの高い学習課題の作成)が終了した。1つ目の構成要素と2つ目の構成要素は、並列的に進めることが可能で、2つ目の構成要素(学習支援システムそのものの設計と構築)はおおむね順調に進展している。 1目の構成要素であるコンテンツ作成が遅れた理由は、新型コロナウイルス感染防止の観点から,実際に病棟に入って実施する作業及び看護師の方に協力していただく作業はすべて停止したためである。このため①エキスパートパネル(看護師)によるチェック②学習コンテンツを洗練するためのグループインタビュー③フィージビリティスタディとしての2か月間の介入研究が実施できていない。2024年度はこれらを確実に遂行する。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、新型コロナの影響も薄まり、計画の中で停止していた①エキスパートパネル(看護師)によるチェック、②学習コンテンツを洗練するためのグループインタビュー、③フィージビリティスタディとしての2か月間の介入研究を実施する目途が立っている。 これらを実施した後、看護現場へのシステムの投入と、その効果測定を実施する。
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