研究課題/領域番号 |
21K10637
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 八戸学院大学 |
研究代表者 |
溝江 弓恵 八戸学院大学, 健康医療学部, 講師 (00721979)
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研究分担者 |
渕田 英津子 川崎市立看護大学, 看護学部, 教授 (90315846)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 教育プログラム / 老年看護過程 / 協同学習 / 認知症高齢者 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,「認知症高齢者を包括的に捉え,多職種チームにおける看護の専門性と連携方法を学ぶことができる協同学習型老年看護過程教育プログラムを創生すること」である。 この目的を達成するため,看護系大学の全国調査による老年看護過程教育の実態把握と課題抽出,国内外の老年看護過程教育・協同学習・学習評価に関する文献検討,教育プログラムの基盤となる認知症高齢者の事例作成・演習の展開方法・学習効果の評価指標の検討,立案した認知症高齢者の協同学習型老年看護過程教育プログラムの試行・評価・修正を行う。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は,認知症高齢者を包括的に捉え,多職種チームにおける看護の専門性と連携方法を学ぶことができる協同学習型老年看護過程教育プログラムを創生することである。研究3年目の2023年度は以下の3つを実施した。 1つ目に,2022年実施の全国調査結果から看護大学で実施されている老年看護過程演習の工夫内容を明らかにし,作成する教育プログラムへの活用性を検討した。工夫内容の記述は,68コードが抽出され,『連続性のある学習プロセス』『主体性が高まる演習プログラム』『事例のイメージ化の促進』『学生に求める個人課題の精選』『教員による指導体制の強化』に分類された。これらの内容は,看護学生の看護過程演習の課題として既に明らかにされている「講義・演習・実習と連動する教育」「看護過程の理解」「対象の理解」「アセスメント力の育成」「能動的な学習」と類似していたことから,確実に実施できる教育プログラムの作成を目指すこととした。この検討結果は,日本老年看護学会第28回学術集会(2023年6月)にて発表した。 2つ目に,看護大学における看護過程演習の教育評価に関する文献検討を行った。結果,演習評価の実際は,看護過程の展開能力に関する総括的評価が中心であり,演習目的・目標の達成までのプロセス評価に比べ,到達度の評価に重点が置かれている可能性が示唆された。老年看護過程演習における教育評価は,学生が自己の課題解決をしながら主体的に演習を進めるために,学習進捗状況,つまり看護過程の展開プロセスに合わせた多角的な視点・方法を検討することとした。この検討結果は,日本老年看護学会第29回学術集会(2024年6月)で発表予定である。 3つ目に,認知症高齢者の理解を深める協同学習型老年看護過程教育プログラム(案)を作成した。この教育プログラム(案)は,研究期間を1年延長し,2024年度に実施・評価する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
昨年度に引き続き,研究代表者の所属大学の老年看護学助教1名が欠員状態であること(2024年度に充足予定),新カリキュラム実施に係る講義内容の改編や実習準備や調整等の業務が増加したことにより,研究時間の確保することができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は,認知症高齢者を包括的に捉え,多職種チームにおける看護の専門性と連携方法を学ぶことができる協同学習型老年看護過程教育プログラムの創生に向け,以下の研究活動を実施する。 1.老年看護が専門領域である大学教員が,老年看護過程教育プログラム(案)を学生の視点で実施する。実施後に演習記録を用いてインタビュー調査を行い,調査結果から教育プログラムの改善を図る。 2.上記1で作成した老年看護過程教育プログラムを看護大学生に実施し,評価・修正を行う。 3.上記1・2の研究成果を論文化する。
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