研究課題/領域番号 |
21K10645
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 日本福祉大学 |
研究代表者 |
小笠原 ゆかり 日本福祉大学, 看護学部, 准教授 (50335048)
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研究分担者 |
藤田 比左子 日本福祉大学, 看護実践研究センター, 客員研究所員 (80315572)
新美 綾子 日本福祉大学, 看護学部, 教授 (90735466)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 看護技術 / デモンストレーション / 脳内活動 / 視線運動 / 学習効果 / 看護技術教育 / 近赤外線分光法 |
研究開始時の研究の概要 |
オンライン授業における看護技術教育の効果的な新たな教授方法を検討するために、デモンストレーションを動画で配信する方法とデモンストレーションを対面で実施する方法の2つの方法について、学習効果の特徴やメリット・デメリットを明らかにし、学習効果を比較する。 そのために、それぞれの方法を視聴した学生にアンケート調査を実施し、脳全体の活動(近赤外線分光法)と視線運動(アイトラッカー)を用いた生理学的分析を行い、その結果から看護技術教育の効果的なデモンストレーション教授法の開発を行う。
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研究実績の概要 |
本研究は、看護技術教育におけるオンライン授業による技術習得のための効果的なデモンストレーション(以下、デモ)の教授方法を開発することを目的としている。 令和4年度の計画として、令和3年度内に実施できなかったアイトラッカーを用いた視線運動の調査を令和4年4月末に実施した。その後、令和3年度に実施したNIRSを用いた脳内活動の調査結果と令和4年4月末に実施予定のアイトラッカーを用いた視線運動の調査結果を分析した。同時に、動画でデモを視聴する方法(以下、動画デモ)において、実施者視線および学習者視線からの2種類の動画を視聴している時の脳内活動と視線運動を調査内容とし、8月に実施した。令和4年度後半にそれぞれの結果を分析した。ここまでの結果を踏まえ、看護技術教育の効果的な教授方法を検討することとした。 令和4年4月末~5月初旬にアイトラッカーを用いて、説明のあり・なしの2種類のデモ視聴時の視線運動の調査を実施した。8月に予定していた実施者視線・学習者視線から作成した2種類の動画デモを視聴している時の脳内活動と視線運動を同時計測する調査については、研究倫理審査の申請が遅れ、またcovid-19の影響があったことから、調査時期を延期し令和5年3月末~4月初旬に実施した。 令和4年6月からは、基礎看護技術の「注射器と注射針の接続」に関する動画教材の内容について明らかにするため、動画・DVDが添付された基礎看護技術の図書を対象として、「注射器と注射針の接続」に関する動画教材の内容について分析し、投稿論文を作成した。 令和5年1月からは、令和4年に実施したアイトラッカーを用いた調査結果を分析し、令和5年3月に開催された第27回一般社団法人日本看護研究学会東海地方会学術集会において紙上発表を行った。さらに、第11回看護理工学会学術集会に発表予定であり、一般社団法人看護研究学会第49回学術集会に演題登録(現在査読中)を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
計画していた予備調査と本調査を実施することができ、2年目までに実施する予定であった調査をすべて実施することができた。しかし、調査については、研究倫理審査の申請の遅れ、さらにcovid-19の影響で実施時期の変更を余儀なくされたため、アイトラッカーの調査結果の分析は進めることができたが、脳内活動(NIRS)の調査結果の分析が遅れている。そのため、看護技術教育の効果的な教授方法の検討を開始することも遅れが生じている。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度までに実施した2つの予備調査と本調査の結果を分析する。分析結果をもとに動画と対面でのデモを融合した効果的な教授方法を開発し、それらのオンライン授業での実用性を検討する。さらに、開発された教授方法を用いた動画作成を行い、それらを視聴後の学生を対象としたアンケートを実施し、教授法の妥当性を検証する。 なお、令和4年度までに実施した調査については、第11回看護理工学会学術集会、一般社団法人看護研究学会第49回学術集会、第43回日本看護科学学会学術集会で発表する予定である。また、調査結果をまとめ、看護理工学会誌、日本医療教授学会誌等において論文投稿を行う予定である。
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