研究課題/領域番号 |
21K10652
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
高田 望 東北大学, 医学系研究科, 助教 (60746840)
|
研究分担者 |
朝倉 京子 東北大学, 医学系研究科, 教授 (00360016)
杉山 祥子 東北大学, 医学系研究科, 助教 (00836174)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | 看護提供方式 / 看護の質 / 患者経験 / 患者経験価値 / PXサーベイ / アウトカム評価 |
研究開始時の研究の概要 |
日本では様々な看護提供方式が開発されてきたが、看護提供方式のアウトカム評価は曖昧 なままである。看護提供方式は、看護師、組織、および患者アウトカムに影響するが、特に 患者アウトカムによる看護提供方式の評価は極めて少なく、看護提供方式の有用性を証明す る際の課題である。本研究では、看護提供方式のアウトカムとそれらの関連を科学的に解明し、医療現場で看護提供方式を選択する際の根拠の提示を目指す。
|
研究実績の概要 |
本研究は、看護提供方式が看護師・組織・患者アウトカムに及ぼす影響の解明を目的として実施している。日本の看護提供方式の中で主流であるチームナーシング、パートナーシップ・ナーシング・システム、セル型看護提供方式の3つにフォーカスを当て、それぞれの看護提供方式のアウトカムについて検討を計画していた。本研究では、看護提供方式のアウトカムを複数の指標を用いて多面的に測定することである。特に測定が困難な患者アウトカムを評価指標に含めた点は、これまでの研究にはない新しい点であった。患者アウトカムの測定には、先行研究で開発した、Web版Patient eXperience(患者経験:以下PX)調査システムの使用を予定していた。 令和3年度に、看護提供方式のアウトカム測定に先んじて、PX調査システムの項目の修正および妥当性・信頼性の検証に取り組んだところ、既存の調査システムでは適切にPXの評価ができない可能性が高くなった。これらの検討を踏まえ、令和4年には新たなPX評価指標を作成する方針へと変更した。具体的には、患者の経験から看護の質を評価する尺度の開発に向けた予備的インタビュー調査を行った。入院中の患者7名にインタビュー調査を行い、得られたデータを質的に分析し、患者が心地よいと捉える看護師の援助の体系化を行った。令和5年にはインタビュー調査について学会発表を行った。さらに論文投稿の準備を進めると共に、インタビュー調査で体系化した内容を基盤として、PX評価指標の開発を進めている最。また、看護提供方式の看護師アウトカム評価として、東日本の所在する100病院に勤務する看護師を対象に質問紙調査を行い、現在データ解析を進めている。新型コロナウイルス感染症流行の影響が長期化した影響で調査が遅れており、研究期間延長の申請を行った。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究計画時に使用を予定していたPX評価システムを再評価した結果、いくつか改善が必要な点があることが判明したため、PX評価指標の開発を行う方針とした。そのため予定よりも進捗が遅れている。また、新型コロナウイルス感染症が当初考えていた以上に長期化したこともあり、病院内での患者調査が停滞している。
|
今後の研究の推進方策 |
PX評価指標の開発が遅れているため、看護提供方式の患者アウトカム評価が困難である。患者アウトカム評価ツールの開発を引き続き進める方針である。一方で令和5年度は、看護提供方式の看護師アウトカムおよび組織アウトカムの評価を実施したため、データ解析を進め、学会発表および論文執筆を行う計画である。
|