研究課題/領域番号 |
21K10658
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 札幌市立大学 |
研究代表者 |
檜山 明子 札幌市立大学, 看護学部, 准教授 (70458149)
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研究分担者 |
村松 真澄 札幌市立大学, 看護学部, 准教授 (50452991)
内田 学 東京医療学院大学, 保健医療学部, 准教授 (80531475)
高橋 葉子 札幌市立大学, 看護学部, 助手 (80811645)
中村 恵子 札幌市立大学, 看護学部, 専門研究員 (70255412)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 転倒リスク / リスクアセスメント / 生活行動 / 地域在住高齢者 / 身体認識 / 評価指標 |
研究開始時の研究の概要 |
効果的な転倒予防には,ひとりひとりの高齢者が予防のための行動を調整できるような看護支援が必要である.そこで,本研究では,研究者らがこれまで作成した生活上の転倒リスク行動自己評価尺度と運動イメージと実際の運動の差の他者評価である「身体認識の誤差」測定法について,転倒予測精度を段階的に検証し,精度を高めることを目的とする.
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研究実績の概要 |
無記名の質問紙を用いた横断調査を行い,転倒リスク行動自己評価尺度の妥当性・信頼性の検討した.65歳以上の地域在住高齢者346名を対象に質問紙を配布し,168名から回答を得た.そのうち,分析可能な回答は166名分であった.回答者の属性は,60歳代27名(16.3%),70歳代95名(57.2%),80歳代(21.7%)であった.17項目を項目分析した結果,天井効果が認められた4項目を削除した.因子分析を行い,共通性,スクリープロット,適合度を確認した.因子構造は2因子であり,「行動の安定性」(3項目)と「転倒リスク回避行動」(13項目)と命名し,下位尺度とした.総合得点の範囲は12点から61点であり平均は,49.0(±7.34)であった.Item-Total分析では全ての項目が総得点と有意な相関関係をもち,Good-Poor分析においても全ての項目に有意な差が認められた.総合得点と「行動の安定性」の相関係数はR= .698 (P> .01),総合得点と「転倒リスク回避行動」の相関係数はR= .926 (P> .01)であった.「行動の安定性」のCronbach のα係数は,0.839であり,「転倒リスク回避行動」のCronbach のアルファ係数は,0.949であった.外的基準との相関係数はR= .332 (P> .01)であり相関が弱かったが,転倒群と非転倒群による総合点数には有意な差が認められた(P= .032).これまでに転倒予防に関する市民講座やセミナーなどのイベントに参加した経験の有無と尺度得点の関係をみると,経験あり群は有意に総合得点(P= .026),「転倒リスク回避行動」(P= .028)が高かったが,「行動の安定性」と既存尺度には有意な差が認められなかった.以上から,本尺度は転倒予防に対する準備性を測ることができており,妥当性を確認した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID-19の影響により被験者のリクルートに難航した.研究の序盤で調査が遅くなったため,全体的に進度が遅くなった.
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今後の研究の推進方策 |
作成した自己評価尺度の洗練とインタビューデータの活用により,より妥当性のある尺度作成に取り組む.最終年度の調査においても被験者のリクルートが平常時よりも困難であることが推測されるが,調査を複数回に分けて実施し,可能な限り被験者を集める.
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