研究課題/領域番号 |
21K10659
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
猫田 泰敏 東京都立大学, 人間健康科学研究科, 教授 (30180699)
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研究分担者 |
篁 宗一 静岡県立大学, 看護学部, 教授 (60362878)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 看護研究 / 量的研究 / α / 検定力 / 効果量 / サンプルサイズ / 看護学論文 / 量的看護研究 / 検定力分析 |
研究開始時の研究の概要 |
量的看護研究では統計的検定により仮説の検証を行うことが多い。しかし、統計的検定の利用には様々な限界がある。そこで、「効果量、サンプルサイズ、有意水準、検定力の4つのパラメータは相互に影響しあう」という数理統計的な知見に基づく検定力分析が重要となる。本研究は内外の量的看護研究の文献情報に基づき効果量の設定実態と検定力分析の実態について評価する。同時に、関連する海外の学術集会での知見、心理学等関連分野の書籍、国内の数理統計研究者へのヒアリング成果も活用する。得られた成果は論文やHPで公開し、我が国の看護分野の量的研究の発展に寄与したい。
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研究実績の概要 |
量的研究においては、統計的検討を適用して統計的有意差の検証を行うことが一般的である。看護学研究においても、統計学の導入の過程で統計的検討が有用され、広く多用されている。その統計的内容は大部分がαを用いる有意差の検定である。 しかしながら、有意差検定は帰無仮説において帰無仮説が棄却できるかできないかを検討するものであることに限られている。ここで、統計差検定はサンプルサイズが大きくなるほど有意差をみいだす可能性が高まることが示されており、そのサイズが小さいために有意差をみいだせない可能性が高まるという決定的な限界を持つ。そこで、「効果量、サンプルサイズ、有意水準、検定力の4つのパラメータは相互に影響しあう」という数理統計的な知見に基づく検定力分析が重要となる。このうち、有意水準と検定力とはそれぞれ0.05と0.80という値が慣習的に使用されており、残る効果量とサンプルサイズの設定が重要な課題となる。本研究では、まず、サンプルサイズ決定へ直結する効果量の設定実態について整理・評価することを目的としている。 このため、検定力分析に関わる海外の教育実態や主要書著・論文等の検討を進め、その意義や分析の実際の手順を検討し、看護研究の特性を踏まえ我が国の看護系大学 に適した実施支援のための具体的かつ標準的な方策について講究することを進めた。ffect sizeを題名に含む著書、保健医療に関する代表的な雑誌(Nejm、Am J Epidemiol、Nurs Res等)を中心に解析を進め、これらを整理する段階にある。翌年度は、これらの検討内容を踏まえ、研究者が効果量を設定する上でのフールブックに相当するものを作ることを予定している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は、検定力分析に関わる海外の教育実態や主要書著・論文等の検討を進め、その意義や分析の実際の手順を検討し、看護研究の特性を踏まえ我が国の看護系大学に適した実施支援のための具体的かつ標準的な方策について講究する作業を進めた。この作業はほぼ予定通りに進捗している。
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今後の研究の推進方策 |
検定力分析に関わる海外の教育実態や主要書著・論文等における知見を検討・整理し、その意義や分析の実際の手順を検討し、看護研究の特性を踏まえ我が国の看護系大学 に適した実施支援のための具体的かつ標準的な方策について講究する。これらを踏まえ、研究者が効果量を設定する上でのフールブックに相当するものを作ることを予定している。
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