研究課題/領域番号 |
21K10663
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 高知県立大学 |
研究代表者 |
内川 洋子 高知県立大学, 看護学部, 准教授 (80253706)
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研究分担者 |
山田 覚 高知県立大学, 看護学部, 特任教授 (70322378)
岩崎 順子 高知県立大学, 看護学部, 講師 (90584326)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | マネジメントリフレクション / リフレクション / 教育プログラム開発 / マネジメント・リフレクション / 看護管理 / オンラインミーティング / 教育モデル / 看護継続教育 / 看護管理者教育 / 遠隔教育プログラム |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、遠隔参加型看護マネジメント・リフレクションの実践のための教育プログラムの開発を行う。看護管理者が同一施設、異なる施設、そしてWeb会議システムを用いて異なる施設から遠隔参加するという段階を踏み、マネジメント・リフレクションを実践するための教育プログラムの作成と検証を繰り返す。そのため、マネジメント・リフレクションの実践のための教育プログラムの開発、異なる施設で共通理解と相互支援を強化したプログラムの修正、Web会議システムによるコミュニケーションやファシリテーションの視点を強化したプログラムの修正と各段階における検証を行う。
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研究実績の概要 |
看護マネジメント・リフレクションを実施する看護部門責任者の目的や課題、参加する看護管理者の目的や実施した上での課題についてとりまとめ方法の洗練化を行った。看護マネジメント・リフレクションの目的には、看護部門責任者が考える「個人の振り返りと学習」「看護管理実践の共有」「リフレクション能力の向上」「看護管理者による自己調整学習の機会」と、参加者が考える「看護管理実践の振り返り」「看護管理実践を共有することでの学び」「学びの実践への適用」が明らかになった。また、看護部門責任者の考える課題は、「実施方法への迷い」「参加への意思の尊重」「成果」があり、どのような方法が適切かについて迷いつつ継続して実施をすることを考えていた。参加者は「語りへの問いへの迷い」「語ることの辛さ」があり、語り手へどこまで質問していいのかを迷うことや自分が話題提供者になるときは語ることにつらさを感じることがあることを課題として捉えていた。これらの課題を考慮し、看護マネジメント・リフレクションの目的、方法を検討したプログラムについて洗練化を行った。 遠隔参加型のプログラムについては、研究者らが従来から行っている地域貢献の一環として看護管理者が介してある課題についての情報共有や問題分析を行う取り組みについて参加観察を行い、課題を明確化した。遠隔参加型で数回実施しているが、相手の話を聞くことはできているが、論点の明確化に至らず、それぞれが意見を言い論点が迷走することが続いた。これらの原因には、遠隔システムによる参加によって、議論をファシリテートするスキルがより重要になったこと、議論に参加する際のグラウンドルールの明確化と徹底により注力する必要があることではないかと推測された。これらの要件について、文献検討をしたり研究メンバーで議論し、遠隔参加型のマネジメント・リフレクション方法の検討を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究の目的は遠隔参加型で看護管理者の誰もが参加できる看護マネジメント・リフレクションの教育方法を開発することである。 看護マネジメント・リフレクションを実施する看護部門責任者の目的や課題、参加する看護管理者の目的や実施した上での課題については2022年度から2023年度にマネジメントリフレクションの目的や留意点としてとりまとめ方法の洗練化を行った。 研究遂行が遅れている理由は、異なる施設で勤務する看護管理者同士が介した際に、問題を共有し問題の本質を探究するプロセスにおけるグラウンドリールの明確化と浸透について課題があることが分かり、その教育方法を検討するために時間を要したことと、実践して検証するには失敗するリスクがあるため綿密な計画を立てる必要があると判断したためである。具体的には、研究者らが従来から行っている地域貢献の一環として看護管理者が介してある課題についての情報共有や問題分析を行う取り組みを遠隔参加型で数回実施しているが、ここで相手の話をしっかり聞くことはできているが、論点の明確化に至らず、それぞれが意見を言うが論点が迷走したり、本質の探究ができないことが続いた。これらの原因には、遠隔システムによる参加によって、議論をファシリテートするスキルがより重要になったこと、議論に参加する際のグラウンドルールの明確化と徹底により注力する必要があることではないかと推測された。これらの要件について、文献検討をしたり研究メンバーで議論し、遠隔参加型のマネジメント・リフレクションの実施と検証をする前段階での準備に時間を要したためである。
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今後の研究の推進方策 |
現段階で作成した遠隔参加型の看護マネジメント・リフレクションの教育プログラムについて、ヒアリングすることを計画している。その際、看護マネジメント・リフレクションの方法と課題である「本質的な様相への気づき」に繋がる「問い」の内容についてリストアップして確認することや、遠隔参加型の看護マネジメント・リフレクションの語りの共有と本質的な様相への気づきを尊重した参加者のグラウンドルールとはどのようなものかについて明らかにすることを計画している。 これらの結果を取りまとめ、遠隔参加型の看護マネジメント・リフレクションの教育プログラムの試案を作成することをゴールとする計画である。
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