研究課題/領域番号 |
21K10667
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 医療創生大学 |
研究代表者 |
野崎 裕之 医療創生大学, 看護学部, 准教授 (20775572)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 精神科長期在院 / 統合失調症 / 退院後継続支援マニュアル / 地域移行支援 |
研究開始時の研究の概要 |
精神科長期在院患者の地域移行に関する動向は、2014年の時点で1年以上の長期在院患者は約20万人であり、そのうち毎年約5万人が退院しているが、新たに毎年約5万人の精神障害者が1年以上の長期入院に移行しており、その動態に大きな変化が見られていない。 よって本研究は、精神科病棟に1年以上在院していた統合失調症患者の地域移行に関わってきた医療職者に対して、地域移行に向けての援助をどの程度実施しているのかを調査を行って実態を把握し、実用的な再入院予防を見据えた退院後継続支援マニュアルの構築を目指すとともに、統合失調症患者が地域で安心して生活できるような社会の実現を図る方略を検討していく。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、精神科における長期在院統合失調症患者に対して、精神科病院あるいは精神病床を有する総合病院勤務する、精神科医師、看護職、薬剤師、臨床心理職、作業療法士、精神保健福祉士、退院支援員、ピアサポーターは、地域移行に向けての援助をどの程度実施しているのかを調査し、実態を把握することである。また、精神科病棟に1年以上在院していた統合失調症患者の退院事例を先述の職種者より調査を行い集約し、実用的な再入院予防を見据えた退院後継続支援マニュアルの構築を目指している。 研究方法としては、研究対象となる医療施設は、精神科病院あるいは精神病床を有する総合病院とする。研究対象者は、精神科病棟に1年以上在院していた統合失調症患者(以下、精神科長期在院患者とする。)の地域移行に関わってきた精神科医師、看護職、薬剤師、臨床心理職、作業療法士、精神保健福祉士、退院支援員、ピアサポーターとしている。 本研究は、3つの研究段階の構成となっている。本年度は、第一研究(文献研究)として、精神科長期在院患者の歴史や現状を明らかにするために、文献研究を通して精神疾患患者の差別や偏見が助長され、入院治療中心となったきっかけである1964年のライシャワー事件を発端とした今日までの歴史的背景の把握や、わが国の過去5年間の看護系文献を対象とした精神科長期入院患者における看護の現状の把握に関する文献研究を行っている。なお、第一研究に関連した研究に関しては、2022年11月に「第29回日本精神科看護専門学術集会」にて口頭発表を行っている。 次年度の研究計画としては、第一研究(文献研究)を継続しつつ、新型コロナウイルス感染症拡大に伴って思うように進捗が出来なかった第二研究(調査研究)を実施する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
所属機関の研究倫理委員会の承認については、2021年度に行うことが出来ている。また、第一研究に関しては、2022年11月に学会発表なども行うことができている状態である。しかしながら、第二研究に関しては、調査研究も数例実施できているが、新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、研究対象施設への受け入れ打診が難しいような状況が続いていた経緯がある。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度に続き、研究対象施設へ研究協力依頼をする過程で、医療スタッフが新型コロナウイルス感染対応で業務多忙により辞退される可能性も想定される。よって、感染状況を鑑みながら、研究者としてもインタビュー調査を行う際には感染対策を徹底して調査に臨むことを丁寧に説明し、研究対象施設や研究協力者へ安心・安全な状況を構築することにより、研究が進展するように尽力していきたい。
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