研究課題/領域番号 |
21K10669
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 秀明大学 |
研究代表者 |
神崎 秀嗣 秀明大学, 看護学部, 教授 (60807345)
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研究分担者 |
桑本 暢子 (大久保暢子) 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 教授 (20327977)
村上 礼子 自治医科大学, 看護学部, 教授 (60320644)
小宮山 政敏 千葉大学, 大学院看護学研究院, 教授 (70175339)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 人体の構造と機能 / VR/AR教育 / リアリティ / ICT / 専門看護師 / 認定看護師 / 特定行為研修 / 診療看護師 / VR,AR教育 / オンライン教育 / VR教育 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は「ウィズコロナ時代・ポストコロナ時代の遠隔講義においても、リアリティをもって「人体の構造と機能」(解剖生理学)の知識を3次元的に習得する授業法を考案したい。その方法としてVR技術(Virtual Reality)を用いる。臨地実習に対応でき、看護師として即戦力となりうる「人体の構造と機能」の知識を得るための教材の探索・開発と教授法を検討する。VR技術で作製したソフトを各学生に安全を確保の上で配信し、知識の習得確認をルーブリックや臨地実習の場での実習教員の行う習得技術試験で確認していきたい。またVR技術は特定行為研修においても応用できる可能性を秘めており、検討していきたい。
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研究実績の概要 |
新型コロナウイルス感染症も5類となった。1.看護学生のVR(Virtual Reality)とAR (Augmented Reality )の教材のニーズを、ヘッドマウントディスプレイなしに、スライド投影しの次元でもニーズに耐えることが出来るのか、検討した。VR/AR教材として、大阪工業大学の矢野浩朗准教授、株式会社OCD顧問寺田哲医師の作成した VR/AR教材を用いた。これらは必ずしも看護師向けの教材ではなかったが、「大変面白い」「面白い」が、95.5%と高かった。これらの成果は、日本看護学教育学会第33回学術集会と第21回コ・メディカル形態機能学会学術集会他で発表した。2. 対面講義において、VR/AR教材に対する学生のエンゲジメントについてルーブリックを作成し、改良しながら評価した。上記1の学会とThe 101th Anniversary Meeting of the Physiological Society of Japanで発表し、改善を行った。3. 看護学におけるメタバースの可能性について「看護人材育成」に執筆し掲載された。4. 診療看護師養成でのメタバースの可能性を探るため、順天堂大学医学部附属順天堂医院の診療看護師の方にへインタビューを行った。その結果、VR/AR教材へのニーズは十分あると思われた。このニーズを含むキャリア開発については、「看護人材育成」に掲載された。5. 申請者は寺田医師、大分大学福祉健康学部の安藤敬子講師らとともに「看護ワールド」というVR空間を Spatialで作成している。その成果は看護人材教育」に掲載され、第43回日本看護科学学会学術集会において、交流集会「メタバースは看護の可能性を広げるのか 」を開催し、80名以上の動員を得た。6.正常でない人体の理解のため、以前から進めていた免疫学・感染症教育を行い、国際誌に掲載されれた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
1. 新型コロナウイルス感染症は5類に移行した。しかし、インフルエンザや麻疹の感染もみられ、慎重に対面授業を行っていたことから、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)の使いまわしには躊躇した。よってHMDを用いるVR/AR教材の効果測定は思うように進まなかった。そこでVR/AR教材をスライドに投影し、その教育効果を測定した。また診療看護師のインタビューなど、できることを着実に行った。現在投稿準備中である。2.社会と本研究の関係性をキャリア教育の点で分かりやすく説明しる講演会をキャリア教育の専門家の先生方をお招きし行った。新聞計5紙から取材を受けた。しかし、これには時間と労力大変要した。3.他の分担研究について、以下のような業績を得ることができた。【論文】1.Kohzaki, H, Effects of Gagne's Nine Events of Instruction and online classes about Infectious Diseases Education, International Journal of ICT Application Research, 1(1), 1-6, 2024. 2. 佐神崎秀嗣: 教員養成課程の模擬授業演習における構成的グループエンカウンターの効果 , 国際ICT利用研究学会 研究会研究論文誌(Transaction), 3(1), 16-18, 2024.【国際学会】長田尚子、デイヴィス恵美、髙尾郁子、神崎秀嗣、田中浩朗:パターン・ランゲージで理解する教育実践コミュニティ - MOSTフェローシッププログラムを事例として -, Asian PLoP2024,Fujisawa, Japan. またクリティカルシンキングについての翻訳を一部行った。さらに国際学会と国内学会の研究賞を受賞した。
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今後の研究の推進方策 |
以下、エフォートを変更し続けたい。1.「看護ワールド」というVR空間を Spatialで作成している。少しでも早く完成させ、実際の講義に用いたい。申請者が、よりよい教材を検討していきたい。2. 作成したルーブリックを用いながら、学生のAcceptabilityを検討したい。さらにルーブリックについては、エンゲイジメントだけでなく、「人体の構造と機能」教育で、単元ごとに作成している。2.完成したVR教材とルーブリックを使って、自治医科大学、聖路加国際大学と秀明大学各大学でその実効性や使いやすさなどの評価を本続けている。3. また既にあるVR/AR教材を用いて、専門看護師、認定看護師、診療看護師、特定行為研修で効果測定を本格的に行う。使用の感想をやAcceptabilityを検討し、PDCAサイクルを回して、より良い教材を作成したい。まずは特定行為研修用のより良い教材作成に注力する予定。4.千葉大学大学院医学研究院環境生命医学講座の非常勤講師を務めており、当該医学部2年生への解剖学実習に参加し、さらに研鑽を積む予定である。5.FDer(日本高等教育開発協会(JAED)準会員)として、「教学マネイジメント指針」の「学修者本位の学び」に役立つよう、授業改善の際に、VR/ARも活用できるところから使っていきたい。8.VR教材を用いたPBL/TBLの教授法の効果測定の具体化を進めたい。6.2021~2023年度学会発表した内容を論文として出版する予定。
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