研究課題/領域番号 |
21K10670
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
松浦 志野 順天堂大学, 医療看護学部, 助教 (80712679)
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研究分担者 |
菱田 一恵 順天堂大学, 医療看護学部, 准教授 (00326117)
藤田 淳子 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, 国立看護大学校, 教授 (10553563)
手林 圭 (宮本圭) 順天堂大学, 医療看護学部, 助教 (40320816)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | その人らしさ / 在宅看取り / 高齢者 / 訪問看護 / 認知症高齢者 / 死の教育 / 看護学生 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、『看護教育カリキュラムのなかで使用可能な「在宅看護学を基盤とする死の教育プログラム」の開発と効果検証を目的とする。日本の学生はその生活経験の希薄さを以前より指摘されていることから、臨床に出る前に死について考える機会を設け、看取りを含めた看護支援を行うための資質を涵養することが必要と考えられる。 看護系大学生と訪問看護ステーションを対象に、それぞれ死の教育に関するニーズ調査を行い、この結果をもとに死の教育プログラムを作成、効果を検証する。効果検証にあたっては既存の評価尺度に加え、必要に応じて海外で効果的に使用されている尺度の日本語版を作成する。
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研究実績の概要 |
2021年度に明らかにした、在宅看取りにおける課題としての「その人らしさ」の尊重について、2022年度はさらに研究を深めた。 まず、既存の質的研究をメタ統合し、高齢者の「その人らしさ」を文献から概念化する試みを行った。その結果、高齢者の「その人らしさ」は【過去の療養者の姿から類推する姿】、【現在の療養者の姿から了解される姿】、【療養者が未来に向けて描いている理想像】から構成されていた。訪問看護師は【その人らしさを捉える】、【その人らしさを受け入れる】、【その人らしさを前提とした日々のケア】、【その人らしさを前提とした看取りケア】、【その人らしさを前提とした実践の評価】を行っていることが分かった。訪問看護師の実践は、文献から得た知見としては一般の看護過程に準ずるものであるが、実際にはより豊かな判断・実践が行われていると考え、インタビューを行うこととした。なお、【その人らしさを受け入れる】過程は、訪問看護師が望ましいと考える医療管理が、療養者の選択によって否定されることが往々にして起こる在宅看護ならではのものと考えられた。 インタビューでは、在宅看取りの経験豊富な訪問看護師に対し、メタ統合の結果を踏まえて過去・現在・未来の時間軸にある【その人らしさ】を訪問看護師が具体的にどのように捉え、どのように実践に結びつけているか、インタビュー調査を行っている。インタビューにおいては、「その人らしさ」の把握がより重要となる「認知機能が低下した高齢者の在宅看取り」に焦点を当てて調査を進めている。結果は、現在分析中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナ感染症の影響により、インタビュー調査を受け入れてくれる訪問看護事業所の選定と依頼に時間を要した。一方、「その人らしさを尊重する在宅看取り」について既存の文献のメタ統合を行った。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度にインタビュー調査を終了させ、「認知機能の低下した療養者におけるその人らしさを基盤とする在宅看取り」をモデル化することを試みる。作成したモデルをエキスパートパネルにかけ、妥当性と活用可能性を検討する。
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