研究課題/領域番号 |
21K10690
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 埼玉県立大学 |
研究代表者 |
金 さやか 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助教 (50736585)
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研究分担者 |
常盤 文枝 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (00291740)
根岸 貴子 東京家政大学, 健康科学部, 教授 (40709250)
富田 文子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助教 (80847939)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | ナルコレプシー / 看護 / 過眠症 / 生きづらさ / 当事者 / Well-being / メンタルヘルス |
研究開始時の研究の概要 |
ナルコレプシーは1日に何度も反復する強烈な眠気による居眠りが特徴の睡眠障害である。 患者のおよそ1/4に不安障害がみられ、1/3が学業の断念や離職を経験し、症状による二次的な問題が生きづらさとなっている。国内の調査では支援提供実態調査はなく、多角的で包括的支援の事例は見当たらない。そこで、患者が個人の問題に応じた多様な支援を受けられるために支援の体系化が必要と考えた。本研究では、医療機関のケアの質向上のための指針が示され、チームによる患者支援が行われている米国を参考に、外来看護師が運用する看護支援モデル開発を課題とした。モデルは、初期評価、支援方針決定、支援、介入後評価で構成する。
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研究実績の概要 |
ナルコレプシーは小児期から青年期に好発し、個人差はあるものの情動脱力発作や入眠時幻覚や中途覚醒といった様々な症状が生じる。社会的な場面においての居眠りが対人関係構築にも影響をおよぼすことがこれまで指摘されているが、患者にどのような生きづらさがあり、そこからの回復がどのようなものであるかは明らかになっていない。また、米国では患者支援の方針が示されているものの、日本では過眠症患者の体制は確立していない。そこで、本研究は日中の過度の眠気を主症状とするナルコレプシー患者の生きづらさからの回復を支援するための看護支援を具体的に提案することを目的とした。2022年度はこれまでに行った質問紙調査の再分析を行い、患者の生きづらさと回復とはどのようなことなのかを検討した。 質問紙調査の自由記述データ(ナルコレプシーである人生をどのようにとらえているか)を使用し、KHコーダーを用いて頻出語分析、共起ネットワーク図の作成を行った。「薬」「症状」「居眠り(もしくは睡眠に関する内容)」の語が多く抽出されたことからは、患者の人生においては症状管理が患者の人生においてウエイトをしめていることが考えられた。さらに、共起ネットワークからは居眠りに対する社会的な厳しい評価の認識、周囲からの理解を得ていくことの重要性と難しさがうかがえた。「受け容れ」「付き合う」「向き合う」といった単語の抽出は、ナルコレプシーとの共存を意味するものだと考えられた。質問紙調査データのパス解析結果からは、心身機能が十分に発揮された状態であることには、自分自身を受け入れていることや前向きな諦めが影響していることが明らかとなった。ナルコレプシー患者の回復は適応的な状態にいたる心理過程ととらえることができ、症状管理支援も含めた包括的な支援が患者の生きづらさの回復に寄与することが考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究は、当事者参画によって行われる研究である。患者からの直接的な情報収集の手段として、グループミーティングの開催、先行事例の視察(国外の医療機関)を予定していたが、コロナウィルス感染拡大の影響を考慮し、延期した。また、医療機関への負担を考慮し、アンケートが未実施となった。 グループミーティングは開催できていないものの、当事者との交流は継続しており、今後の調査実施に向けて準備を進めている段階である。
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今後の研究の推進方策 |
過眠症患者ケアにかかわる医療者への調査を行う。さらに、当事者と協働し患者の生きづらさの構成要素を検討し、患者の生きづらさ回復に向けた具体的支援について、患者側が求める支援について整理していく。
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