研究課題/領域番号 |
21K10705
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 福岡看護大学 |
研究代表者 |
内田 荘平 福岡看護大学, 看護学部, 教授 (00807109)
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研究分担者 |
末永 陽子 福岡看護大学, 看護学部, 講師 (00715154)
秋永 和之 福岡看護大学, 看護学部, 講師 (40807103)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2024年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 鏡視下・ロボット手術 / 手術台ローテーション / 複合傾斜位 / 体圧荷重の変化 / 術中褥瘡 / 体圧指標 / 連続な複合傾斜位 / 部位別体圧指標 |
研究開始時の研究の概要 |
鏡視下・ロボット手術は、低侵襲手術である一方で、重力を利用した極度な傾斜による視野確保、それに伴う手術台ローテーションによる体圧荷重部位の断続変化、広範囲のせん断応力により、高頻度で末梢神経・皮膚障害が発生している。 鏡視下・ロボット手術に適応される複合傾斜位は、基本体位を0°基準として、前後±30°/左右±25°の範囲で複合的且つ、手術操作部位に合わせて断続的に手術台をローテーションさせるため、複雑な体圧荷重を予測することが困難となっている。 鏡視下・ロボット手術に適応される体位別において体圧荷重分析をおこない複合傾斜位における術中褥瘡予測指標の構築をおこなう。
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研究実績の概要 |
鏡視下・ロボット手術の増加し、複雑な体圧荷重がかかる複合傾斜位が標準化しており、頻回かつ高度な傾斜変化に伴う体圧荷重部位の広範囲かつ集中化により、術中褥瘡予測が困難となっている。圧迫障害の発生を術前に指標化することにより、ロボット鏡視下手術に適応できる有効な特殊体位のポジショニングと圧迫障害の予防対策を目的として、鏡視下・ロボット手術の術式に適応されている複合傾斜位のポジショニングに対して、手術台可動域内の斜面と身体の領域別の体圧荷重部位の変化の計測を行っている。 計測実験の前段階として、手術肢位は、一般的な基本肢位(ROM)および良肢位をとることが困難な場合であるため、術式、手術体位、手術部位、麻酔、安全対策、感染対策の条件に基づき、手術における関節可動域における良肢位を全身体圧測定ドナーを用い測定した。 その結果、手関節:軽度の背屈位(10~20°)、肘関節:軽度屈曲(体位により90°以内)、肩関節:側方挙上位(0~90°外転)・軽度屈曲、股関節:軽度の屈曲、外転位(10°~30°)、砕石位時は外転40°以内、膝関節:軽度屈曲位(10°~30°)、足関節:中間位であった。手術ベッド上の基本肢位は、麻酔導入および術前無侵襲ポジションとして、仰臥位(頭等位0°横傾斜0°)を基準とした。 手術基本肢位(0ポジション)および手術良肢位において、手術台ローテーションによる複合斜位の体圧および複合斜位からの0ポジションへの復帰時の体圧変化を分析するため、静止および稼働時における体圧分布および仙骨部・肩甲骨部・臀部・踵骨・大腿の経時的な体圧変化の測定を実施している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
全身体圧測定ドナーを用い手術術式、手術体位、手術部位、麻酔、安全対策、感染対策の条件に基づき、手術における関節可動域における良肢位について、測定ドナーを用い測定し、手関節:軽度の背屈位(10~20°)、肘関節:軽度屈曲(体位により90°以内)、肩関節:側方挙上位(0~90°外転)・軽度屈曲、股関節:軽度の屈曲、外転位(10°~30°)、砕石位時は外転40°以内、膝関節:軽度屈曲位(10°~30°)、足関節:中間位であることが得られた。現在の測定用ドナーは、人体の部位において、適正な加重バランスで作成している。研究計画の沿って、身体各部位の体圧測定を行うために背面の皮下組織、脂肪、筋層、骨突出等を作成した。生体との差異を調整し計測している。しかし、ウクライナ紛争で、実験機器(手術台)が高騰したため、経常予算内で可能な機種で計測しているが、傾斜角度限界値が低くいため、安全を考慮しながら床を傾斜させ計測しており、計測が遅延している。
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今後の研究の推進方策 |
現在の測定機器の左右傾斜角度は、20度が限界であるため、計測計画に5度不足している。解決策として、床と機器の5度補正することができる金属製の補正板を考案している。その際、連続した左右ローテーションバランスが保てること、また連続する前後のローテーションが加わった際にトータルバランスが保てるか等など、安全を考慮しながらプレテストを行う予定である。実験機器の前後傾斜角度は、計画で設定した動作が可能であるため、遅延はあるが計画に基づいて実施する事は可能と考えている
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