研究課題/領域番号 |
21K10719
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 石川県立看護大学 |
研究代表者 |
牧野 智恵 石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (60161999)
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研究分担者 |
松本 智里 石川県立看護大学, 看護学部, 准教授 (10738389)
瀧澤 理穂 石川県立看護大学, 看護学部, 助教 (00832932)
今方 裕子 石川県立看護大学, 看護学部, 講師 (10832933)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | がん遺伝子パネル検査 / 患者の思い / PGPV / 遺伝子パネル検査 / がん患者 / 体験 / 意思決定 / パネル検査 / 経験 / 患者 / 看護支援 |
研究開始時の研究の概要 |
がん遺伝子パネル検査を受ける患者の世界(体験)を明らかにする。 パネル検査から治療までには、①がん遺伝子パネル検査の説明時、②検査結果の告知時、 ③治験・臨床検査実施あるいは治療の中止のポイントがある。この一連の過程を参加観察 と対象者への面談を通して、心の揺れを含む患者の世界を明らかにする。その上で、パネ ル検査説明、治療への看護における課題を明らかにする。
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研究実績の概要 |
【目的】CGPを受ける患者がどのような思いで検査を受け、検査の結果をどう受け止めているかを患者の語りから理解し、検査を受ける患者への支援の在り方を考えることである。 【方法】研究の同意を得られた患者に、CGPの結果を伝えられた当日、「検査を受けた動機と結果への思い」をインタビューし記述した。 【結果】対象者は、大学病院と公立病院の2施設に通う13名(女性4名、男性9名)であった。対象者の中で治療候補薬が見つかったのは5名で、PGPV(presumed germline pathogenic variant)は見られなかった。CGPを受検した患者は、【治療薬が見つかればもう少し生きたい】【少しでも医学の役に立てればいい】【家族が強く希望した】【子供へのがん遺伝の影響を知りたい】といった動機で検査を受けていた。そのうち検査を受けることに積極的だった患者は、治療薬が見つかると素直に喜んでいた。しかし、検査を受けることに積極的でなかった患者は、治療候補薬が見つかっても戸惑いを語る者もいた。治療候補薬が見つからなかった患者にも、2つのパターンがあった。一つは薬が見つかる確率が低いことをあらかじめ説明を受けていたため結果を直ちに受容していたり、薬がないことにほっとする様相を見せる者もいた。その一方で、治療薬候補薬はあるが治験の条件等で使用できないことを知ると、あきらめきれない感情を語る者もいた。また、PGPVへの関心は参加者全員が高かったが、家族への遺伝情報が明らかになることから、検査について家族と話し合ってから受検を決定した者もいれば、結果がわかっても子供には知らせないと決めている者もいた。 【考察・結論】CGPを受ける患者の中には 、様々な動機で受検する者がいる。患者がどの様な思いで受検したかを把握したうえで、検査結果説明後は、個別な思いに寄り添った看護支援が求められることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究の対象者は、標準治療がなくなったがん患者で、さらに外来通院中の患者である。そのため、研究に同意してくださる方をリクルートするのに時間を要した。ようやく2024年の2月に13名の対象者に面談ができた状況になった。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、これまで話を伺った対象者の会話内容を質的に分析し、国内外の学会で発表,さらには、学術誌への論文投稿を行っていく。
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