研究課題/領域番号 |
21K10725
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 沖縄県立看護大学 |
研究代表者 |
宮城 裕子 沖縄県立看護大学, 看護学部, 助教 (50347720)
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研究分担者 |
山内 圭子 久留米大学, 医学部, 講師 (50304514)
國吉 緑 琉球大学, 医学部, 非常勤講師 (80214980)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 離島 / 健診受診率 / 糖尿病 / 糖尿病患者 / 自己管理 / 心理的要因 / 孤立小離島 |
研究開始時の研究の概要 |
沖縄県は、糖尿病患者の割合が全国で最も高く、糖尿病を起因とする人工透析患者数も男女ともに最も高い(2017年度全国健康保険協会調査)。その中でも、遠隔の島である孤立小離島は、高血糖者の割合が本島に比べて多い傾向がある(2011年度沖縄県特定健診集計報告)。人的・物的資源が少ないことに関連する療養への影響がある一方で、人との繋がりや隣近所や地域で支えていく風土があり、島の行事を大事にする習慣など精神的健康を培う一助となる風習もある。島の生活で培われた内在するストレス対処能力・健康保持能力について、糖尿病患者の療養を高めるものを量的・質的混合研究から明らかにし糖尿病患者支援の新たな知見を探索する。
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研究実績の概要 |
沖縄県は、糖尿病患者の割合が全国で最も高く、糖尿病を起因とする人工透析患者数も男女ともに最も高い(2017年度全国健康保険協会調査)。その中でも、遠隔の島である孤立小離島は、高血糖者の割合が本島に比べて多い傾向がある(2011年度沖縄県特定健診集計報告)。また、人的・物的資源が少ないことに関連する療養への影響がある一方で、人との繋がりや隣近所や地域で支えていく風土があり、島の行事を大事にする習慣など精神的健康を培う一助となる風習もある。 糖尿病の治療は食事療法や運動療法が重視され、その効果は生活習慣に大きく依存し9割以上が自己管理となる。自己管理は患者の認識や感情、ストレスや治癒環境、社会、家族、医療制度のような環境要因、心理社会的要因が関連しており、自覚症状が乏しい糖尿病において、治療の継続や自己中断の予防は、患者のおかれている状況に配慮した支援が重要である。 糖尿病に関する健診有所見者の多い離島に焦点を当て、長年住み暮らしてきた地域の社会文化的要因の影響を強く受け、物理的環境と歴史的背景を持つ患者の療養支援について健康生成論的視点から明らかにし、糖尿病患者の心理的特徴と自己管理への影響因子の分析を行う。また、離島における慢性疾患患者の支援についても検討する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
離島と本島の比較及び現状と特性を把握する1つとして、沖縄本島と離島を含む42市町村の健診に関連するオープンデータから健診受診率および糖尿病に関連する検査結果を検討した。全体では40-64才の受診者は65-74才の受診者に比べて受診率が低く、有所見者も低い傾向にあるが、市町村によっては顕著に有所見者数の特徴がみられる市町村が散布図からみられており、離島は本島市町村に比べやや多い傾向がある。この結果について公表の準備を進めている。また離島における慢性疾患患者の支援について、過去に行った支援をまとめ公表の準備を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
首尾一貫感覚の尺度による量的データ、およびその詳細な意味・要因を理解するため、対象者のインタビュー調査による質的データの混合研究を実施し、成果をまとめる。また、沖縄県以外の離島・地域における現状を含め比較検討し支援の在り方を探求する。
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