研究課題/領域番号 |
21K10727
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 湘南鎌倉医療大学 (2022-2023) 国際医療福祉大学 (2021) |
研究代表者 |
藤澤 希美 湘南鎌倉医療大学, 看護学部, 講師 (60763258)
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研究分担者 |
相澤 和美 国際医療福祉大学, 医療福祉学研究科, 特任教授 (40296520)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | リカバリー / 精神科看護師 / 精神障害者の参加 / 教育プログラム |
研究開始時の研究の概要 |
日本の精神医療は、諸外国と比べて精神病床数が多く、平均在院日数も長い。精神疾患患者の地域移行を促進するためには、精神症状や障害があったとしても患者は自分らしく生きることができるというリカバリー志向の実践が必要である。それに対し、支援する側である精神科看護師のリカバリー志向性は低いことが指摘されている。 そこで本研究では、リカバリー志向に基づいて実践できる精神科看護師を育てるために、精神障害者の参加による教育プログラムを作成する。その後、精神科看護師を対象に、本プログラムをオンライン上で実施する。これにより、精神科看護師のリカバリー志向性と実践力の変化、本プログラムの評価を検証していく。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、【研究1】リカバリー志向に基づいて実践できる精神科看護師を育てるためのオンライン教育プログラムを考案し、【研究2】精神科病院に勤める看護師に研究1で作成したプログラムを実施、【研究3】プログラムの効果を検証することである。2023年度は【研究2】であるプログラムの実施を行った。 ①プログラムの進捗状況 リカバリー志向に基づいて実践できる精神科看護師を育てるためのオンライン教育プログラムは、2日間(計10時間)の集中研修、1か月後と3か月後のフォローアップ研修で構成され、本研究に同意が得られた看護師33名を5グループに分けて実施した。 ②プログラムの結果 研究参加者33名中4名が脱落し、29名が分析対象となった。量的研究では、RAQ-7(リカバリー志向性日本語版7項目版Recovery Attitudes Questionnaire) 、RKI(リカバリーの知識・態度評価尺度日本語版16項目版Recovery Knowledge Inventory) を使用し、研修前、2日間の集中研修後、1か月後、3か月後の4時点でアンケート調査を行った。結果、3時点すべてにおいて研修前に比べて、RAQ-7およびRKIの合計平均値は有意に高く、リカバリー志向性が高まるプログラムであったと考えられた。また、プログラムに対する満足度は、「満足」~「とても満足」で8割以上、プログラムによる今後のリカバリー支援への意欲は、「そう思う」~「とてもそう思う」で10割であったため、満足度が高く、リカバリー志向による看護実践を行う意欲を高めるプログラムであったと考えられた。一方で、質的研究である看護実践の変化は、分析の途中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究参加者数が集まり、当事者や看護師の協力のもと、全プログラムを完遂したが、【研究3】データ分析によるプログラム効果の検証と学会発表・論文化が途中である。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度はデータ収集が遅れたため、研究結果をまとめ、学会等で発表するに至らなかった。今年度は、量的および質的研究の指導者のもと、データ分析を行い、本研究成果を学会等で発表するため、通信費、分析指導費、学会参加費、旅費等の経費にあてる。
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