研究課題/領域番号 |
21K10736
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
佐々木 ちひろ 千葉大学, 大学院看護学研究院, 助教 (50845071)
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研究分担者 |
石橋 みゆき 千葉大学, 大学院看護学研究院, 准教授 (40375853)
石井 優香 東京情報大学, 看護学部, 助教 (80964303)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 退院支援 / 急性期病院 / プライマリナース / 看護援助 / プライマリーナース |
研究開始時の研究の概要 |
急性期病院の在院日数短縮化が進むなか、短期間内での質の高い退院支援が求められている。その一方で、患者にとって最も身近な存在である病棟看護師は、多忙な業務のために退院支援に十分な時間をかけることが難しい現状が指摘されている。また、退院支援専従である退院調整看護師だけでなく、病棟看護師が行う退院支援の質を向上させる必要性が高まっている一方で、実際に病棟看護師が実施している退院支援について明らかにした研究は少ない。本研究では、インタビューを通して、特に患者の看護に責任をもつプライマリーナースが、退院支援においてどのような意図で患者や家族の意向をくみ取り、支え、関係者と協働しているのかを明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、急性期病院で退院支援を要する慢性疾患患者に対してプライマリナースが行っている退院支援に関わる看護援助を、臨床知識(看護援助を客観的に観察可能な行為に限定せずに、看護職が意図をもって行う思考・選択・決定およびプライマリナースとしての姿勢や態度)という側面から明らかにすることである。 データ収集はオンライン個別インタビューにて実施した。令和5年度は新たに1施設2名に対してインタビューを実施し、最終的に、全国3施設13名の病棟看護師からデータを得た。データ分析は、まず研究代表者にて逐語録から本研究における退院支援に関わる臨床知識に該当する部分を抽出し元ラベル化した後、令和4年度に開発した本研究の基本的枠組みに照らして、臨床知識をテーマごとに分類する個別分析を実施した。その後、4名の研究協力者(老人看護専門看護師)に個別分析結果の点検を依頼し、テーマ分類の適切性やデータ解釈の妥当性についてコメントを求めた。そして、点検結果を基に研究代表者が再分析を行ってデータ抽出及びテーマ分類を確定した。前述した分析過程にて、令和5年度中に全データの再分析を終えた。再分析の結果、基本的枠組みに含まれない臨床知識が複数存在したため、令和5年度中にテーマの修正・追加が必要と判断し、基本的枠組み改定案を研究者にて検討した。令和6年度に、研究分担者と協議し改定案を確定させる見通しである。 また、基本的枠組み開発に至るプロセス及び元データとなった5例のインタビューデータの分析結果について、日本老年看護学会第28回学術集会(令和5年6月開催)にて研究発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画に従い、データ収集及び全データの個別分析を完了した。また、研究期間最終年度に向けて、本研究の基本的枠組み改定案の作成にまで至っており、研究分担者・研究協力者との協議を経て内容を洗練させることで研究成果を生成できる見通しが立っていると考える。したがって、おおむね順調に進展していると評価する。
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今後の研究の推進方策 |
まず、研究代表者によって作成した、本研究の基本的枠組み改定案について、研究分担者及び研究協力者との協議を経て内容を確定させていく。その後、基本的枠組みの内容をわかりやすく示すための看護援助構造図の作成にとりかかり、これを研究成果とする予定である。また、前述のプロセスと並行して、本研究の原著論文化の準備を進めていく。
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