研究課題/領域番号 |
21K10738
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
柿田 さおり 岐阜大学, 医学部, 助教 (40792007)
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研究分担者 |
足立 久子 中部学院大学, 看護リハビリテーション学部, 教授 (00231936)
渡邉 崇量 岐阜大学, 医学部附属病院, 助教 (30509435)
日坂 ゆかり 岐阜大学, 医学部, 准教授 (30730593)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 身体活動量 / 定量的評価 / 心不全 / 3軸加速度計 / 心不全増悪 / 退院後 / 過活動 / 影響要因 / 循環器疾患 / 身体活動 |
研究開始時の研究の概要 |
人口の高齢化に伴い心不全患者は増加を続け、2030年には心不全のパンデミックが到来するといわている(Okura Y,2008)。心不全は1年後の再入院率が35%と高く、わが国の医療費を圧迫しており、社会的にも心不全患者の再入院の予防が喫緊の課題である(Tsutsui H,2006)。心不全患者の再入院の原因の一つに過度な活動があるが、先行研究では、身体活動量を定量的に評価したものはなく、身体活動量への影響要因も十分に検証されていない。 そこで、本研究では、今まで明らかになっていない身体活動量を、3軸加速度計を用いて定量的に評価し、身体活動量に影響する要因を解明することを目的とする。
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研究実績の概要 |
本研究は、心不全患者の退院後の身体活動と医学的心不全の増悪との関連(因果関係)を解明することを目的としている。2021年度では、文献検討や共同研究者との綿密なディスカッションにより、本研究とは別に前段階の研究として外来通院している循環器疾患を有する患者の身体活動の実態を調査の必要性を明確にした。2022年度は、循環器内科外来に通院している循環器疾患を有する患者105名に対して、3軸加速度計(オムロンヘルスケア,活動量計Active Style Pro HJA-750C)による身体活動量の測定と質問紙による基本属性に関する調査を行った。その他、心疾患患者の身体活動量に関する文献検討を国際学会にて発表した。2023年度は、データ解析をおこない、以下の成果が得られた。①外来受診中の心血管疾患患者のdaily number of steps(歩数)、total daily physical activity(総身体活動)、locomotive activity(運動活動)、household activity(家事活動)の中央値は、それぞれ3515歩/日、3.32歩/日、0.68歩/日、2.41EX/日であり、心血管疾患患者の身体活動を評価する際に家事活動を除外すると、身体活動レベルの過小評価につながる可能性があることが示唆された。②総身体活動や家事活動は年齢や就労状況と関連しており、歩数や歩行活動は家事の有無と関連していた。一方で、BMIと心不全の病期は身体活動と関連していなかった。③総身体活動と家事活動は、年齢とともに減少する傾向があった。この研究の成果は、2024年4月にHealthcareにて論文発表した。また、「心不全患者の退院後の身体活動と医学的心不全の増悪との関連(因果関係)を解明する」研究を遂行するために、共同研究機関を増やし、綿密なディスカッションを行い、現在は各医療機関にてデータ収集を行っている段階である。2024年度は、引き続きデータ収集を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
前段階の研究においては、海外雑誌へ研究成果を発表することができた。しかし、「心不全患者の退院後の身体活動と医学的心不全の増悪との関連(因果関係)を解明する」研究にいては、共同研究機関の確保や実施に向けて調整に時間を要してしまい、かつ、倫理審査通過にも時間を要してしまったため、調査開始が大幅に遅れてしまった。現在、各施設で調査を開始している。
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今後の研究の推進方策 |
各共同研究施設にて調査を継続する。被験者数によっては、共同研究機関の増設も検討している。
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