研究課題/領域番号 |
21K10757
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
青木 早苗 関西医科大学, 看護学部, 准教授 (40516168)
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研究分担者 |
藤田 佐和 高知県立大学, 看護学部, 教授 (80199322)
杉本 健樹 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 准教授 (80216332)
高尾 鮎美 関西医科大学, 看護学部, 助教 (90880435)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | BRCA1/2遺伝子変異 / 遺伝リスクを有する女性 / 優先的にとりくむ課題 / 遺伝リスク / 乳がん女性 / セルフ・トランセンデンス / 外来看護指針 |
研究開始時の研究の概要 |
遺伝リスクがあると説明を受けた乳がん女性は,生涯に渡り様々な困難な出来事に直面する機会が多い.直面した困難を乗り越えていく過程で,セルフ・トランセンデンスを促進する支援ができれば,「新しいポジティブな自分らしさ」を獲得することに繋がるのではないかと考えた.がんゲノム医療が進む中,外来という繁忙な場で,遺伝リスクがあると説明を受けた乳がん女性の心理社会的側面をタイムリーに把握してケアしていくためには,外来乳腺診療に携わる看護師の担う役割は大きい.そこで本研究では,遺伝リスクがある乳がん女性のセルフ・トランセンデンスを促進する外来看護ケア指針の開発を研究目的とする.
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研究実績の概要 |
本年度は,BRCA1/2遺伝子変異・あるいは遺伝リスクを有する女性に対して,今後優先的に取り組むべき看護の課題を明確にすることを研究目的とした. Arksey and O'Malleyの方法論的枠組みを用いて,スコーピングレビューを実施した.文献は,「遺伝性乳がん卵巣がん」,「遺伝性乳がん卵巣がん症候群」,「HBOC」,「BRCA」,「看護」のキーワードを用いて,2000年から2020年までに発表された論文をデータベースから検索した.また,文献は,原著論文とレビューを分析対象とした.文献ごとにテーマに関する記述の抽出を行い,抽出したデータは,取り組むべき今後の課題に応じて,内容分析を行った. 文献検索の結果,36件が選定基準を満たした.今後優先的に取り組むべき看護の課題は,ルーチンケアとしての関わり,遺伝性がんに関する体系的な看護師教育,効果的なinformed decision-makingの整備,対象者の多様な体験世界の理解,継続的な多職種介入システムの確立,プライバシーや差別の懸念から生じる課題への対応,家族ベースのヘルスケアモデルへの転換,健康増進・予防への戦略的関与の8つに分類された. 遺伝リスクを有することは,血縁者にも関与し,将来を予測しうる情報である.今後は家族ベースの健康増進・予防に関わることができる継続的な多職種介入システムの確立が必要である.その中で,看護師には対象者の多様な体験世界を理解し,人と人を繋ぐ中心的な役割が求められる.そのためには,遺伝診療に関わる看護師の役割を明確にし,診療の中で生じる多様な課題に対応できる看護師の遺伝教育が急務である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
遺伝性乳がん患者および家系員への看護ケアの現状と課題を明確にすることを本年度の目標にしており,本年度は国内外の現状を明確にするためにスコーピングレビューを実施した.その際に,遺伝診療へのルーチンケアとしての関わりや継続的な多職種介入システムの確立,家族ベースのヘルスケアモデルへの転換,健康増進・予防への戦略的関与などが重要であることが明確になったと同時に,現在,日本の乳腺外来では体系的に取り組んでいる施設が未だ少なく,乳腺外来に勤務する看護師への質問紙調査は難しいと考えた.従って,実際に体系的に取り組んでいる施設で勤務する看護師へのインタビュー調査を実施する予定に変更していたが,COVID-19の影響により,実施することができなかった.
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今後の研究の推進方策 |
がんゲノム医療中核拠点病院・拠点病院・連携病院において,乳腺外来で勤務する看護師の遺伝性乳がん患者および家系員への看護ケアの現状と課題を語ることができる対象者をもとに遺伝診療へのルーチンケアとしての関わりや継続的な多職種介入システムの確立していくための工夫などをインタビュー調査する.可能であれば,感染対策には十分に留意し,対面で実施するが,難しい場合は,オンラインでのインタビューが実施できるように調整する.同時に,遺伝リスクがある乳がん女性が直面する問題状況とセルフ・トランセンデンスを促進する支援項目・具体的看護ケア内容の抽出を実施する.
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