研究課題/領域番号 |
21K10761
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立がん研究センター |
研究代表者 |
小濱 京子 国立研究開発法人国立がん研究センター, がん対策研究所, 特任研究員 (40749082)
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研究分担者 |
樋口 有紀 熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 助教 (90741637)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 高齢がん患者 / 患者ー医師関係 / コミュニケーション / 意思決定支援 / 高齢者 / がん / 協働意思決定 / 協働意思決定支援 / がん患者 / がん看護学 |
研究開始時の研究の概要 |
高齢がん患者は、治療の意思決定において生活や機能の維持を重視するといったニーズがあることが知られているが、自身の価値や希望の表出が少ないため、高齢がん患者の特徴を踏まえた協働意思決定の推進が課題である。しかし、高齢がん患者を対象とするコミュニケーション支援の研究は限られる。 がん診療におけるコミュニケーションには治療選択の文脈や、医療・文化的な背景の影響があることから、本研究では国外の研究で示されたエビデンスを踏まえ、国内で活用できる新たなモデル構築と仮説検証を試みる。また非高齢者と異なる高齢がん患者のコミュニケーションの特徴を国内で初めて明らかにするものである。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、高齢がん患者の診療における1) 患者と医療者の当事者意識の認識の程度、2) 実際の診察場面における行動、3) 医療者の協働意思決定における共感行動の重要性の認識、および4) 高齢がん患者の医学的・社会学的関連要因を明らかにすることであった。研究1のモデル構築として、国内外の高齢がん患者を対象としたコミュニケーション支援、協働意思決定支援の文献レビューから仮説モデルを構築した。下記に文献レビューの結果を示す: 【目的】高齢がん患者の医療者とのコミュニケーションに関する文献レビューを行い、高齢がん患者を中心とする協働意思決定の新たな支援開発の基礎資料を得ること。【方法】適格規準は、日本国内で実施され、日本のがん患者が研究対象で、日本語または英語の本文が入手可能で、査読を受けた出版物(原著論文)とした。データベースは医学中央雑誌(Web版)とし、2022年9月12日に検索した。検索語は以下の統制語とメジャー統制語、およびその関連語の組み合わせとした(高齢者、がん種/腫瘍、コミュニケーション、意思決定)。スクリーニングは文献タイトルと書誌情報リストを作成し、タイトルとアブストラクトの一次スクリーニングを行った。二次スクリーニングは本文を精読し対象文献を選択した。研究者2名で独立して作業し、方針の不一致は話合いによって解決した。高齢がん患者のコミュニケーションの特徴のモデルに沿って、行動と認識に関して定義しデータ抽出を行った。【結果】14文献が選定され、高齢がん患者に関する協働意思決定の行動、認識、関連する環境などの要因が抽出された。国内誌で得られた結果は第43回日本看護科学学会学術集会にて公表し、現在は国際誌を含めて結果を取りまとめている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
国内誌の文献レビューによる成果を学会発表したのち、国際誌を含めた検討を進めている。対象を拡大したため、成果の取りまとめにわずかに遅延が生じているが、すでに文献の選定を終え、データ抽出を開始している。
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今後の研究の推進方策 |
追加された国際誌に関する取りまとめに際し、共同研究者との打合せおよびデータ抽出を共同で実施するための環境が必要となったため、オンラインでデータ解析できるシステムを整えた。
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