研究課題/領域番号 |
21K10768
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
加藤 沙弥佳 宮崎大学, 医学部, 助教 (90598088)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | メタ認知 / 職業的アイデンティティ / 職業キャリア成熟 / 組織コミットメント / 新卒看護師 / 認知行動療法 / キャリア支援 / 看護 / リアリティショック |
研究開始時の研究の概要 |
2025年には最大13万人の看護師不足が予測され、社会的な問題となっている。新卒看護師の早期離職理由の1つにリアリティショックの深刻化がある。早期離職は、その後のキャリア形成にも負の影響を及ぼすため、早急な取り組みが必要である。リアリティショックを深刻化させないためには、『職業社会化』と『組織社会化』を段階的に促す支援が有効とされている。そこで、本研究では、将来設計能力と意思決定能力を高めることが期待されているメタ認知に着目し、看護学生を対象としたキャリア支援教育プログラムを構築することを目的とする。
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研究実績の概要 |
【新規採用者を対象とした質問紙調査】メタ認知に焦点を当てたキャリア支援プログラム構築の基礎資料とするために、令和3年度、4年度に県内の病院に入職した看護職員を対象に質問紙調査を行った。質問項目は、①Metacognitive Awareness Inventory (MAI):28項目、②Identity Scale for Nurses (PISN):20項目、③看護職者の職業キャリア成熟尺 度:12項目、④3次元コミットメント尺度:18項目、⑤個人特性(年齢、看護師基礎教育機関、ロールモデルの存在の有無など)とし、令和3年度、4年度の2年間で102名のデータを収集した。分析が終わり、学会にて成果を発表した。現在論文を執筆しており、今後国際雑誌に論文を投稿予定である。
【新規採用看護師を対象としたインタビュー調査】メタ認知に焦点を当てたキャリア支援プログラム構築の基礎資料とするために、令和4年度に県内の病院に入職した看護職員を対象に「①就職活動を始めた時期について(理由、その当時の思いも含めて)、②就職先を決定するうえで最も重要視したこと(その理由も含めて)、③就職して考えること(就職前後でのイメージの違いなど)、④看護師としてのキャリアにおいて、現在の自身の立ち位置と今後の見通しについて考えること、⑤今の職場に貢献できていることは何か、また貢献できていないこと何か(理由も含めて)、⑥自身の看護師人生において、過去・現在・未来で一貫していること、もしくは一貫性が保てていないこと感じることは何か(理由も含めて)について、個別インタビューを実施した。10名の看護師のインタビューが終了し、現在内容分析を行っている段階である。今後、学会にて成果発表を行い、論文化を目指す。
【メタ認知を取り入れたキャリア支援プログラムの構築】質問紙調査、インタビュー調査の結果をもとに、キャリア支援プログラムの作成を行い、試行的に実施し、その効果を検証する予定。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルス感染拡大に伴い、看護師の勤務調整が思うように進まず、想定していた以上にデータ収集に時間がかったため。また、研究者の所属先変更に伴い、研究に対するエフォートが一時的に減少したことの影響が続いたため。
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今後の研究の推進方策 |
メタ認知に焦点を当てたキャリア支援プログラム構築の基礎資料として実施した、質問紙調査、インタビュー調査のデータをもとに、メタ認知に焦点を当てたキャリア支援プログラムを作成し、看護学科1年生~3年生を対象にプログラムを試験的に実施する。実施前後における認知、行動面の変化についてデータを収集し、分析を行い、プログラムの構築を図る。その後、対象群を設けた本調査を実施し、プログラムの効果検証を行う。
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