研究課題/領域番号 |
21K10777
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 群馬パース大学 |
研究代表者 |
堀越 政孝 群馬パース大学, 看護学部, 准教授 (80451722)
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研究分担者 |
二渡 玉江 群馬大学, 大学院保健学研究科, 教授 (00143206)
萩原 英子 群馬パース大学, 看護学部, 教授 (40438776)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 直腸がん / 術後機能障害 / セルフマネジメント / 介入プログラム |
研究開始時の研究の概要 |
直腸がんは長期生存が可能ながんである.術後は長期間に渡り,排便障害などの機能障害を抱えながらの生活を強いられることとなる者もいる.そのため,機能障害をできるだけ良好にコントロールしつつ,治療後の生活をセルフマネジメントできるようにしていくことで,QOLの向上を図っていく必要がある.術後の直腸がん患者の生活を継続的に支えていくには,栄養代謝状態を把握し,機能障害へのセルフマネジメントとその満足度や,自己効力感およびQOLとの関連を明らかにすることが必要である.本研究では,調査項目を抽出する作業から段階的に調査を進め,実践可能なプログラムの構築を目指す.
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研究実績の概要 |
本年度は、前年度までに収集した情報を元に、下記のとおり文献レビューを行った。 ・大腸がん患者の術後機能障害マネジメントに関する国内文献レビュー 【目的】大腸がん患者は、術後に排便・排尿・性機能を代表とした機能障害を抱えることが多い。セルフマネジメントの確立と周囲のサポートが不可欠である。大腸がん患者の術後機能障害マネジメントに関する国内文献レビュー行った。 【方法】医中誌 Webを用いて2023年までの10年間を対象とし、キーワード「直腸がんor大腸がん」「術後」および「セルフマネジメント」「自己管理」「支援」のいずれか、「原著論文」「看護文献」を加え検索した。対象文献の研究デザイン、発行年、対象者術式の記述統計値を算出した。また、大腸がん患者の術後機能障害マネジメントの内容を抽出しカテゴリー化した。 【結果】対象文献10件。量的研究3件、質的研究6件、量質併用1件。2011年2件、2014年1件、2017~2020年がそれぞれ1件、2021年2件、2022年1件。術式は結腸切除、LAR、SLAR、ISR。セルフマネジメントでは食事内容や摂取方法の工夫などの「食事を整える」、便意の誘発や調整などの「排便を整える」、運動の実施や生活調整などの「心身を整える」、看護介入的サポートは「排便に関する情報提供」「不安の軽減」にカテゴライズされた。 【考察】機能障害をセルフマネジメントするという焦点の看護研究は少なく、明らかに増加していない。術後機能障害マネジメントの特徴は、標準化された内容に加え、運動や行動選択などでは個別性の高い内容が抽出された。患者は生活体験の中で自己流に症状マネジメントしていくことが明らかになっており、経験則によるリソースの共有を図ることで、広い視野でのマネジメントが可能となっていく。介入研究が増加し、エビデンスの蓄積により、患者が選択できる介入内容の多様化が望まれる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
未だにCOVID-19による影響により対象者確保が難しいこと、継続して所属機関の教育体制・環境の再調整に時間を要していること、研究対象施設での調査が実施しづらい状況であることにより研究が進んでいない。研究協力者と相談し、対象者確保に努めていく。
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今後の研究の推進方策 |
直腸がんおよび大腸がん術後患者の機能障害の状況やセルフマネジメントの状況を継続的に把握しているところである。調査項目が明確になっているため、研究対象者からの生のデータを得て、看護介入プログラムの検討を進めていく。 また、研究協力者との情報交換および共有をし、調査の実施が可能となるように具体的な方法を検討していく。
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