研究課題/領域番号 |
21K10786
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 福岡女学院看護大学 |
研究代表者 |
潮 みゆき 福岡女学院看護大学, 看護学部, 講師 (40622113)
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研究分担者 |
牧本 清子 大阪大学, 大学院医学系研究科, 名誉教授 (80262559)
藤田 君支 九州大学, 医学研究院, 教授 (80315209)
金岡 麻希 宮崎大学, 医学部, 准教授 (50507796)
田中 さとみ 九州大学, 医学研究院, 助教 (50909299)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 身体活動量 / 肝移植 / メタボリックシンドローム / QOL / 睡眠 / 身体活動 / QOL / メタボリック |
研究開始時の研究の概要 |
肝移植後の長期生存が可能となった現在、糖尿病、高血圧、脂質異常症などの代謝性疾患(Post-Transplant Metabolic Syndrome:PTMS)が新たな健康課題となっている。PTMSの主な要因は免疫抑制剤であるが、患者が移植後に座位中心のライフスタイルとなる事もPTMSの要因と考えられている。本研究は、移植患者の座位時間と低強度活動を測定できる身体活動調査票を開発し、さらに座位中心のライフスタイルを改善するための患者教育プログラムを開発し、その有用性を明らかにする。本プログラムにより、移植後患者の主要な問題であるPTMS、不眠、QOLの改善が期待できる。
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研究実績の概要 |
令和3年度に肝移植後患者の低強度活動を測定するための身体活動調査票(改訂版SQUASH)を作成し【第1段階】、令和4年度はこの調査票の肝移植後患者における妥当性検証と活動量の実態調査を行った【第2段階】。 【第2段階】では外来通院中の肝移植後患者173名に改訂版SQUASHを配布し、153名の有効回答が得られた。71名の患者には妥当性検証のため、3軸加速度計を郵送し、10日間の身体活動量を計測した。さらに予測因子の調査のために睡眠質問票、QOL調査票を配布し、人口統計学的データと臨床情報を診療録から抽出した。調査票の妥当性は加速度計で測定した身体活動時間との相関分析およびBland-Altman分析を行った。身体活動量の予測因子の同定は、総身体活動量・低強度活動時間・座位時間の3つの活動指標を従属変数としたロジスティック回帰分析を行った。 改訂版SQUASH妥当性検証では、総身体活動量(r=0.44, p<0.001)、低強度活動時間(r=0.45, p<0.001)で加速度計との中程度の相関が確認され、許容可能な妥当性が確認できた。改訂版SQUASH総得点は4174.7±4141.0点と低く、低強度の家事と仕事が大部分を占めていた。座位時間は5.2±3.3時間であった。横断研究における予測因子の検討では、総身体活動量の多さの予測因子として、糖尿病に罹患していないこと、就業があった。男性は低強度活動時間延長の予防因子で、座位時間延長の予測因子は男性と、身体的健康度の低さであった。令和5年度はこれらの予測因子を基に介入アウトカム指標を明確化し、【第3段階】の座位中心ライフスタイル改善の患者教育プログラムの開発と効果検証を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
【第1段階】身体活動調査票の開発、【第2段階】の身体活動の実態調査と関連因子(QOL、睡眠)の明確化は、計画通り遂行できた。しかし【第2段階】では介入アウトカム指標の分析が十分でなく、現在も身体活動量とQOL、睡眠との関連分析を様々な角度から分析を行っている。分析が進み、介入アウトカム指標の明確化ができれば、座位中心のライフスタイル改善の患者教育プログラムを開発【第3段階】に取り組む予定。
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今後の研究の推進方策 |
QOLと睡眠調査から得られたデータを様々な視点から分析し、介入アウトカム指標を明確化する。その後【第3段階】の座位中心ライフスタイル改善の患者教育プログラムの開発と効果検証を行う予定である。
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