研究課題/領域番号 |
21K10789
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 特定非営利活動法人JORTC |
研究代表者 |
羽多野 裕 特定非営利活動法人JORTC, 臨床研究部門, 外来研究員 (30516034)
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研究分担者 |
前田 一石 特定非営利活動法人JORTC, 臨床研究部門, 外来研究員 (70706639)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
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キーワード | 終末期ケア / 悲嘆 / good death / 家族ケア / 尊厳 / 緩和ケア / 遺族ケア |
研究開始時の研究の概要 |
遺族ケアは緩和ケアの重要な使命の1つであるが緩和ケア病棟で最期に入院する平均在院日数は年々短くなっており、医療者は患者・家族の想いに沿った関わりが難しくなりつつある。緩和ケア病棟に勤める申請者は、病状が進行し生命予後が短いと予想される患者およびその家族に、患者のその人らしさを尊重したケアの促進および家族の精神的ケアを目的としたツールである自己紹介シート(This is Me!シート)を考案し以前から臨床で用いてきた。この度、一定の現場の手応えを得てきたことから、これまでの経験をより発展させるため、ツールの改良ならびに他施設での実施可能性の検証、および効果検証のための臨床試験を立案した。
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研究実績の概要 |
昨年度に引き続き症例集積を継続し2023年10月で単施設のパイロット試験を完了した。解析結果をまとめたものを論文化し2024年3月11日に国際英文誌に投稿した(2024年5月1日に査読結果が返され、再投稿に向けて修正再投稿準備中である(5月17日時点)。また、2024年6月14日15日に神戸で開催される第29回日本緩和医療学会学術大会にて研究結果についてポスター発表を行う予定である。
<結果の概要> 【方法】緩和ケア病棟に入院した進行がん患者の家族を対象に、患者自己紹介シートを以下の手順により作成(①同意の得られた家族にアンケート(患者ナラティブに 関する質問)への回答および患者の病前写真の提供を依頼。②アンケートの回答と写真をもとにパワーポイントにて患者の自己紹介シート(This is Me!シート)を作成。③作成したスライドをA4紙に印刷し病室の見やすい場所に掲示。) 【結果】リクルートされた患者家族59人中29人より参加同意が得られ21人が介入をうけた。死別3カ月後16人より回答を得た。参加家族の背景は平均年齢62歳,女性86%、患者の子供67%、死別前PHQ-9平均7.2。シートの満足度については独自に開発したスケール(「自己紹介シートの取り組みには満足している」「自己紹介シートは患者様らしさをよくあらわしていた」「元気だった時の患者様のことを医療者に知ってもらうことができた」等7つの質問について[7非常にそう思う]から[1全くそう思わない]までの7件法で質問)を使用した。死別3カ月後の遺族満足度は全ての質問で高く、75%以上が「非常にそう思う」「そう思う」と回答した。遺族の抑うつ・悲嘆は先行のJ-HOPE研究の結果と同等もしくはそれ以下であった(本研究:PHQ-9平均4.4,BGQ平均3.8、J-HOPE4:PHQ-9平均4.4,BGQ平均4.4、J-HOPE3:PHQ-9平均4.8,BGQ平均4.7)。担当看護師(n=12)の満足度も同様に高かった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の影響も徐々に薄まり緩和ケア病棟での面会制限も緩和されたことでパイロット研究を完遂することができたが、初年度と2年目で生じた遅れが研究全体の進行に大きく影響している。
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今後の研究の推進方策 |
パイロット研究の結果をふまえ現在対象群をもうけた多施設比較試験を計画中である。研究支援組織であるJORTCや臨床研究に携わる医師による指導、助言を得ながら準備を進めており次年度中の試験開始を予定している。
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