研究課題/領域番号 |
21K10804
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022-2023) 大阪府立大学 (2021) |
研究代表者 |
籏持 知恵子 大阪公立大学, 大学院看護学研究科, 教授 (70279917)
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研究分担者 |
南村 二美代 大阪公立大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (00634015)
戸沢 智也 獨協医科大学, 看護学部, 講師 (10822603)
中村 雅美 大阪公立大学, 大学院看護学研究科, 講師 (30802425)
武田 真弓 山梨県立大学, 看護学部, 助教 (50881512)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 高齢心不全患者 / 症状管理 / 援助要請支援プログラム / 慢性心不全患者 / 高齢者 / 援助要請 |
研究開始時の研究の概要 |
高齢慢性心不全患者は、身体機能や判断力の低下に応じた支援の活用が適切な療養管理において必要となるが、わが国の高齢慢性心不全患者の援助要請の実態やその支援は十分に検討されていない。そこで、本研究では高齢慢性心不全患者の療養管理に関わる援助要請の実態に基づく、援助要請支援プログラムを開発、試行し、実装化への課題を検討する。その成果は、高齢慢性心不全患者の症状管理支援への新たな枠組を提示し、今後の効果検証研究への布石として期待できる。
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研究実績の概要 |
本研究は高齢慢性心不全患者の症状管理に関わる援助要請の実態に基づく、援助要請プログラムを開発、試行し実装化への課題を検討することを目的としている。昨年度は熟練看護師8名のインタビュー調査の結果を分析し、看護師からみた援助要請の内容と、援助要請に関わる影響要因を質的に分析した。しかしながら、対象者数が十分でなかったため、再度、倫理委員会の申請を行い、追加で対象者にインタビューを実施した。 その結果、10名以上の対象となり、症状に関わる援助要請は「心不全悪化またはその備えに関わる依頼や相談行う」「日常生活と心不全管理を両立するために支援を依頼する」「依頼しやすい環境を調整する」の3カテゴリー、8サブカテゴリーに修正された。また、援助要請に関わる要因は「援助要請に関わる患者の価値観」「心不全症状に関わる援助要請の必要性の認識」「心身の機能低下」「活用できる社会資源の認識」「援助要請の患者自身の判断基準」など5カテゴリー、16サブカテゴリーに修正された。 また援助要請と要因の関連に関しては、本研究の研究協力者ともに開発した援助要請行動の尺度スコアに関する開発過程において、203名の高齢心不全患者の援助要請に関わる尺度スコアと、本研究で実施予定であった被援助指向性尺度得点や一部の背景因子は、有意な差を認めないことが明らかになった。その結果より、被援助指向性の特徴別に支援を検討するのではなく、本研究の質的研究により得られた影響要因を考慮し、支援プログラムを検討する必要があると判断された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究が遅れた要因としては、昨年度までの調査の結果から質的データが十分でないと判断し、追加でインタビューを実施したことが要因の一つであった。さらに当初は対象者の特徴をふまえた支援プログラムの開発を予定していたため、研究協力者が中心となり開発していた高齢心不全患者の援助要請行動の尺度化の結果と援助要請行動と被援助指向性別の得点の差異の結果を確認していたため、介入プログラムの構築まで至らなかった。
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今後の研究の推進方策 |
今後は質的研究で見いだされた要因を考慮し、客員准教授である研究協力者ととも開発した高齢心不全患者の援助要請行動尺度を活用した支援プログラムの試案を作成し、事例に適用し、そのプログラムを評価する予定である。
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