研究課題/領域番号 |
21K10821
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
中井 抄子 (和多田抄子) 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (60763266)
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研究分担者 |
高橋 眞理 (高橋 真理) 順天堂大学, 大学院医療看護学研究科, 客員教授 (20216758)
立岡 弓子 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (70305499)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | うま味 / グルタミン酸 / 母乳 / 食事 / 基礎代謝 / 身体活動量 / 乳清 / 活動量 |
研究開始時の研究の概要 |
ヒトの母乳にはグルタミン酸が多く含まれている。グルタミン酸は食欲調節や腸管免疫機能を通じたアレルギーや感染予防の役割が示唆されていることから、乳児にとって貴重な物質であることがいえる。 乳汁中グルタミン酸の合成過程において、母親の食事内容がどの程度影響を与えているのか、本研究では、母親がグルタミン酸を経口摂取した後の乳汁中グルタミン酸の体内動態に関する研究に取り組む。 本研究成果は、生まれてくる我が子の味覚の正常化、食生活の健康につながるエビデンスとなり、研究成果が助産の臨床に還元される貴重な一資料となる。
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研究実績の概要 |
2022年度は前年度に引き続き、7名の対象に対し実験を行い、データ収集を行った。予定対象数20名のうち、前半の10名分のデータを分析した結果は下記である。
グルタミン酸添加食を摂取した後の母乳中のグルタミン酸濃度は変動の個体差が大きいが、食後180分時点(1315.2μmol/L, Median:890.9-1554.6)で、食前(1182.0μmol/L, Median:715.9-1585.5)よりも統計学的有意に上昇を認めた(p<0.01)。また、グルタミン酸添加食を摂取した場合の母乳中グルタミン酸の濃度は、食後60・120・180分時点で母親の基礎代謝との間で強い正の相関(r=0.7,p<0.05,Spearman.)を認めた。その他の個体因子では、児の体重が軽い群や、授乳回数が少ない群の母乳中グルタミン酸濃度が統計学的有意に高かった。 母親の身体活動レベルと母乳中のグルタミン酸濃度に有意な関連があったことを本研究者らは報告しており、今回の調査においては母親の身体活動量との関連を検証したが、母乳中グルタミン酸濃度と身体活動量との間には、相関関係は認めなかった。今回、10名への調査の期間に、COVID-19の流行に伴う外出自粛の期間が被っていたことが影響し、身体活動量による差を認めなかった可能性が考えられる。 今後も被検者を増やし、研究を進めていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究期間内に研究代表者の育児休業期間が被っていたこと、コロナ禍であり対象のリクルートが順調に進まなかったことが理由である。
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今後の研究の推進方策 |
予定対象人数3名のリクルートとデータ収集を早急に行い、データ分析・考察を実施する。学会発表を行い意見を交えながら、本研究テーマについて考察を深め、論文化する。
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