研究課題/領域番号 |
21K10826
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 山梨県立大学 |
研究代表者 |
依田 純子 山梨県立大学, 看護学部, 研究員 (60279908)
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研究分担者 |
横森 愛子 山梨県立大学, 看護学部, 准教授 (90413210)
浅川 和美 山梨大学, 大学院総合研究部, 医学研究員 (60283199)
横内 理乃 山梨県立大学, 看護学部, 講師 (80811661)
泉宗 美恵 山梨県立大学, 看護学部, 教授 (40468228)
佐藤 悦子 山梨県立大学, 看護学部, 名誉教授 (40279899)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 訪問看護 / 在宅療養者 / 家族のlife / 家族支援 / 実践モデル / 在宅ケア / life / 訪問看護師 / 実践力 / 家族 |
研究開始時の研究の概要 |
多様で複雑な生活課題を抱える在宅療養者とその家族が増加する現代において、家族支援に関わる訪問看護師の実践力の強化は欠かすことができない。本研究では、「家族のlife」(家族が、過去の生活の影響を受けた現在の生活から、次世代へ伝承する未来の生活適応への見通しをも含めて生きること)」を軸に、熟練訪問看護師の家族支援の実践を分析し、家族のシステムの安定や改善につながる訪問看護師の実践力強化モデルの開発を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究のゴールは、家族のlife(生命・生活・人生)を支援する訪問看護師の実践力強化モデルの開発である。2022年度(本研究2年目)においては、終末期にある在宅療養者とその家族の支援に焦点化して実施した訪問看護師への調査データを、修正版グランデッド・セオリー・アプローチ(M-GTA)を用いて分析した。分析テーマは「在宅看取りの体制を整えていく家族への訪問看護師の支援プロセス」とし、家族が在宅療養者の看取りに取り組み始めた時点から看取った時点までのプロセスにおける訪問看護師の支援の概念化を目指した。その結果、このプロセスおいて、訪問看護師は、療養者、主介護者およびその他の家族成員、医師やその他の在宅ケア関連職種らと相互に作用しており、療養者の病状を見極めながら、本人の希望実現のサポート、介護負担の軽減や療養者の症状緩和といった看取りの基盤づくりのサポート、家族が医療の限界を受けとめる支援といった看取りの覚悟固めのサポート、療養者の死の徴候を捉え家族独自のつながりを支援するといった最期までの看取り体制づくりのサポートをしていた。また、このプロセス全般を通して、家族との距離感へ配慮し、語らない家族を気にかけ、在宅看取りか否かの家族の揺らぎへ寄り添うという支援をしていることが明らかになった。この成果は、第12回日本在宅看護学会に発表した。 さらに、家族のlifeという観点の分析方法も含めた本研究構想の概要を6月発刊の雑誌「地域ケアリング」にて発表予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
理由 新型コロナウィルス感染症増加の影響や近年の在宅療養者の急激な増加によって、訪問看護の現場が非常に多忙な状況が続いており、訪問看護師へのインタビュー調査が困難であった。また、研究者も同様に大学内の教育関連業務が多忙となり、感染状況が落ち着くまでデータ分析も進まなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度においては、追加調査対象者の逐語録データを加え、理論的飽和を目指してM-GTAによる分析を進め、さらに家族のlifeという観点からの分析も加え、訪問看護師の家族支援における実践力強化モデル案を作成する。 その後、在宅看護専門看護師等に協力を得て、作成した訪問看護師の実践力強化モデル案を用いた事例検討を行い、現場で実践可能なモデル案に調整する。
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