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妊娠期から産褥期の母親による歌唱の胎児・新生児への愛着促進の効果

研究課題

研究課題/領域番号 21K10868
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分58070:生涯発達看護学関連
研究機関奈良学園大学 (2023)
四天王寺大学 (2021-2022)

研究代表者

宮本 雅子  奈良学園大学, 保健医療学部, 准教授 (00413245)

研究分担者 西頭 知子  鹿児島国際大学, 看護学部, 講師 (90445049)
石上 浩美  大阪千代田短期大学, 幼児教育科, 准教授 (00594144)
町浦 美智子  武庫川女子大学, 看護学部, 教授 (70135739)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワード歌い聴かせ / 母子相互作用 / 母子間愛着 / 妊婦 / 母親 / 歌唱 / 妊娠 / 愛着 / 新生児
研究開始時の研究の概要

本研究は,Bowlbyの愛着理論に基づく内的ワーキングモデルを研究枠組みとする。妊婦自身の愛着体験により,胎児から継続して乳児期の愛着の変化について,妊娠期から産後にかけて行う歌唱により明らかにする。歌唱による心理変化として,妊婦や母親自身が感じる肯定的感情の変化,うつや不安などが軽減する効果があるのか,対照群と比較して検討する。検証結果により,歌唱を母子愛着増進への助産ケアと位置付ける意義があると考える。

研究実績の概要

妊娠期から産後までの子どもへの継続した歌い聴かせの効果について,実践可能な調査計画について研究者間で審議し,「産後の母親を対象とした調査」と「妊婦を対象とした胎児への歌い聴かせのワークショップの実践介入調査」の2件を実施することが決まった。2件の研究計画書は,9月に奈良学園大学保健医療学部研究倫理審査委員会の承認を得て,研究協力団体であるららばいプロジェクト,および西宮市フレンテホールの研究協力同意を得て,10月より研究調査を開始し現在継続中である。
産後の母親を対象とする「母親の“歌い聴かせ”による母子間愛着感情の変化に関する研究」は,生後3か月程度より3歳程度の乳幼児とともに「歌い聴かせ」と「音楽を鑑賞する」クラスに参加した母親を対象に,子どもに「歌い聴かせることにことによる母親の感情や子どもへの気持ち」についてインタビュー調査とアンケート調査を実施した。2024年3月末時点で,インタビュー調査協力者7名,アンケート調査協力者30名の回答が得られ,現在は分析と引き続き調査を続行している。インタビュー調査対象者7名のうち3名の会話内容をSCAT分析を実施し,2024年3月に第35回日本発達心理学会で発表した。母親の子どもへの歌い聴かせを行うことで「母子相互作用とみられる発話が全員確認できたこと」,「子どもが肯定的な反応(笑う,喜んでいる声など)を返すと,母親は共感的感情や子どもとの一体感をもつ」ことが明らかになった。
妊婦を対象にした「こえとからだのワークショップ」を3名の妊婦に対し2023年10月に実施した。2回の健康教育的介入(ワークショップ)と「うた日記」を実施する予定であったが,研究協力妊婦が少なく,2回目(11月)が参加者がいなかったため,中止となった。現在,妊婦への調査について再計画を検討している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

妊娠中の胎児への歌い聴かせによる母子間愛着形成について,「歌い聴かせ」の身体効果や継続する意義について,「こえとからだのワークショップ」で体験型健康教育による介入を実施したが,2回目のワークショップでは妊婦の参加がなく中止となった。産後の母親のインタビュー内容より「妊娠中はおなかの子に歌いかけることはしなかった。歌ったとしても妊婦自身が楽しんでいた」という発語があった。日本発達心理学会におけるラウンドテーブルでは,研究者間の意見交換を実施した。現時点で,なぜ妊娠中は胎児に対して「歌い聴かせ」を行わないかを研究者間で検討している。
妊婦がワークショップに集まらない,その他の要因として「勤労妊婦が平日に時間を取れないこと」,「新型コロナウィルス感染が十分な終息ではなく,多くの医療機関においても母親学級などの集団による出産準備教育が再開に至っていないこと」,「妊婦自身が,歌い聴かせや歌うことそのものがどのような身体効果がるのかを知らず,出産や育児に向けて行う意義を理解できていないこと」が挙げられた。ワークショップのリクルート方法も,研究対象地域に限定されていたこともあり,今後は研究計画の見直しを行う必要がある。

今後の研究の推進方策

「産後の母親を対象とした調査」は,インタビュー協力者が10名,アンケート調査協力者50名以上を目標に2024年度も調査を続行する。現時点でのアンケート集計結果について量的,統計学的な分析を行い,2024年10月に第65回日本母性衛生学会で発表予定としている。インタビュー結果,およびアンケート結果については,統合し2024年度末に研究成果の報告を行う予定としている。
「妊婦を対象とした調査」は,研究計画を再度立案し,審議ののち,2024年度内で終了できる調査を実施する予定としている。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024 2023

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 母親の子どもへの「歌い聴かせ」による愛着促進効果について2024

    • 著者名/発表者名
      石上浩美,宮本雅子,西頭知子,入江眞理
    • 学会等名
      日本発達心理学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 妊産期から産褥期の母親による歌唱の胎児・新生児への愛着促進の効果(1)2023

    • 著者名/発表者名
      石上浩美,宮本雅子,西頭知子
    • 学会等名
      日本発達心理学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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