研究課題/領域番号 |
21K10869
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 摂南大学 |
研究代表者 |
眞野 祥子 摂南大学, 看護学部, 教授 (90347625)
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研究分担者 |
川上 あずさ 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (00434960)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ADHD / 母親 / 認知 / 注意欠如多動症 / 注意欠如・多動症 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者の研究からADHD児の母親は抑うつ度が健常群より有意に高く、子どもの行動をネガティブと評価する認知に個人差があることが示唆された。本研究は出来事を否定的に歪めて捉える物の見方である「推論の誤り」に焦点をあて、ADHD児の母親に特化した推論の誤り尺度を作成する。そしてBeckの抑うつ認知理論を枠組とし、育児ストレッサー、推論の誤り、抑うつ、養育態度の関連性をモデル化し認知への介入法を構築する。
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研究実績の概要 |
注意欠如・多動症(ADHD)児の母親は育児ストレス、抑うつ度が定型発達児の母親より有意に高く、子どもの行動をネガティブと評価する認知の仕方に大きな個人差があることが示唆されている。本研究は、出来事を否定的に歪めて捉える物の見方である推論の誤りに焦点をあて、Beckの抑うつ認知理論を枠組として育児ストレッサー、推論の誤り、抑うつ、養育態度の因果関係をモデル化することを目的としている。2023年度は、ADHD児の母親の認知、養育態度、抑うつの特徴やその関連要因についての文献検討を継続しつつ、関連要因の1つである家族関係・夫婦関係の特徴について、ADHD児の母親を対象として調査を行った。家族関係・夫婦関係は母親を取り巻く養育環境の1つであり、定型発達児を対象とした研究では親の養育態度や母親の精神健康、子どもの問題行動等、様々な要因との関連が明らかにされている。結果は、家族・夫婦の関係性は、定型発達児の母親と同様に母親の精神健康や子供に対する養育態度、子どもの問題行動等、様々な要因と関連していることが示唆された。本研究の仮説は、Beckの抑うつ認知理論を枠組とし、育児ストレッサーの媒介要因として推論の誤りと抑うつを設定している。そこで再度、モデルの妥当性を吟味した。これらの結果は、The 11th Congress of The Asian Society for Child and Adolescent Psychiatry(ASCAPAP)で発表した。ASCAPAPで発表されていた研究課題の中に、Parent-Child Interaction Therapy(PCIT)をテーマにしたものが散見された。PCITは、親が問題行動に遭遇した時のかかわり方の習得を目指す心理療法であるが、今後の介入研究への活用可能性についても検討した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
医療機関、支援施設等では新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の影響がまだ残り、部外者の立ち入りが一部制限されているなど、特に新規の研究協力機関の確保が難しい状況にあったため。
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今後の研究の推進方策 |
本研究テーマに関連する学会等に参加し、研究協力を仰ぐことができる医療機関や支援施設等をさらに募っていく。そして、データ数を増やしていく。
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