研究課題/領域番号 |
21K10880
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
下嶽 ユキ 高知大学, 医学部, 客員准教授 (40746880)
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研究分担者 |
菅沼 成文 高知大学, 教育研究部医療学系連携医学部門, 教授 (50313747)
下元 理恵 高知大学, 教育研究部医療学系看護学部門, 講師 (60553500)
南 まりな 高知大学, 医学部, 特任助教 (90625013)
小森 香 高知大学, 医学部, 特任助教 (90769647)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | ヨード欠乏 / 甲状腺低下症 / カンボジア / 栄養不良 / 精神神経発達 / 尿中ヨウ素 / KOHS立方体認知機能検査(IQ) / 学童 / 母の教育歴 / 食品分類表 |
研究開始時の研究の概要 |
知られていない第三の"栄養不良"としてヨード欠乏による甲状腺機能低下症がある。我が国では山間部の地域にヨード欠乏症による甲状腺低下症が多くみられ、国を挙げて海産物を推奨し終息に向かった経緯がある。ヨード欠乏がもたらす栄養不良は、開発途上国における学齢期の子どもの約1/3に見受けられる。長期的なヨード欠乏は生涯を通じて破壊的、かつ回復不可能なダメージをもたらす。 本研究では、カンボジアのメコン川中州に暮らす子ども300名を対象に、精神神経発達検査、尿中ヨード値及び日常的に摂取している食事との関連を解析し、ヨード不足と発育阻害並びにその異常との関連及び食事との交絡について明らかにする。
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研究実績の概要 |
序論:ヨウ素は子宮内および小児期の神経発達に必須であり欠乏すると知的・身体・精神遅滞の要因でもある。子供の知能指数 (IQ) は、遺伝的、社会経済的要因、幅広い環境によって決定され、微量栄養素の不足は、神経心理学的発達と関連している。この研究は、カンボジア・クラチエ州コ・チュレイン島に住む学童を対象に、尿中ヨウ素と基本属性が認知機能への影響について調べることを目的とした。方法:2021年8月~9月にカンボジア・クラチェ州コ・チュレイン島6歳~13歳の学童293人を対象とした。身体計測、食事内容記載、スポット尿を採取し、KOHS立方体認知機能検査を実施した。群間差を検定するために、カテゴリー変数についてカイ二乗検定を行い比率 (%) で表した。多変量解析は尿中ヨウ素濃度と基本属性、認知機能検査テストとの関連性を評価した。結果:学童の平均認知機能は96.1であった。6歳~7歳は96.1、8歳~9歳は97.6、10歳~11歳は94.7、12歳~13歳は84.6 (p=0.0029)であった 。尿中ヨウ素の平均濃度は99.9μg/L/日であった。6歳~7歳は99.1μg/L/日、8歳~9歳は99.1μg/L/日、10歳~11歳は92.3μg/L/日、12歳~13歳は90.5μg/L/日であった。結論:尿中ヨウ素濃度が低下している学童は、認知機能の低下が多くみられた。12歳~13歳の学童は認知機能低値に有意差がみられた。また家族数8人~10人の世帯に属する学童に有意に関連がみられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
論文を投稿中
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今後の研究の推進方策 |
論文投稿した後カンボジアで報告会を実施予定である。
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