研究課題/領域番号 |
21K10886
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 神奈川県立保健福祉大学 |
研究代表者 |
川名 るり 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 教授 (70265726)
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研究分担者 |
有元 典文 横浜国立大学, 教育学部, 教授 (30255195)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 小児医療 / 小児看護 / 技能 / 転移 / 学習環境 |
研究開始時の研究の概要 |
現在、小児医療は混合病棟や一般外来などへの移行が進み、小児科経験のないまたは浅い看護師の不慣れによる苦慮が顕在化している。そのため、看護師の既習の知識や技能を発現させる学習転移が期待されるが、現場では十分に機能しておらず、その転移促進のための組織的支援も未整備である。そこで、本研究では多様化する小児医療現場で看護師の転移促進を可能にする支援モデルを構築する。それにより、看護師一人一人の既習の技能発現と組織全体の発達を実現し、小児看護の質向上をめざす。
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研究実績の概要 |
令和5(2023)年度は、これまで実施してきた文献検討や学際的なディスカッションから得たアイディアをもとに、技能転移促進に向けた学習環境の課題について再検討を重ねた。その結果、ジェネラリスト育成に重きを置く日本独自の看護教育体制下においては、組織の指導的立場にある看護管理者や教育者への共同する組織づくりに関わる支援へと視野を広げることが一つの方略として重要であることが浮き彫りになった。 そこで、本研究では技能転移促進に向けた学習環境について、次の視点から検討することを再計画した。 看護管理者もしくは教育者の学習方略の実際と活動について、共同学習を導くアクティブ・ラーニング場面から探り、検討する。具体的には指導的立場にある看護管理者もしくは教育者がアクティブ・ラーニング(教育実践)によって、学習者としてどのような発話やグループ活動(学習実践)を生起させるのか、そして、転移を決定づける学習へのパラダイムシフト、自組織への次なる活動(共同する組織)へのつながりを明らかにする。 アクティブ・ラーニングとは能動的な学習への参加を取り入れた学習方略であり、学び合いの場を創造する。看護管理、教育を担う者が学習者体験に基づいて自他の発達を支えて学び合いの場を創造することによって、これまでの自身あるいは自施設の教授法や評価法をどのようにパラダイムシフトさせるのか、学習環境創造を発展させるのかに注目する。それらを通して、技能転移促進に向けた学習環境をデザインする。 以上、令和5(2023)年度は検討するアクティブ・ラーニング(教育実践)を選定するため、複数の教育プログラムに焦点を当てて検討したところであり、次年度計画に繋げた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和5(2023)年度は、予備的フィールドワークにより研究遂行の実現可能性まで明らかにできた。しかし、研究としてのデータ収集、分析まで至っていないため、やや遅れていると言える。
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今後の研究の推進方策 |
令和6(2024)年度は、研究者らが昨年度より依頼を受けて開始してきた看護管理者もしくは教育者に対する教育プログラムの教育実践に焦点を当てて研究を遂行する予定である。 具体的には、1.アクティブ・ラーニングによる教育実践の提示、2.学習者である看護管理者もしくは教育者の学習実践の分析、3.共同する組織づくりへの効果、を明らかにする。そして、4.技能転移促進に向けた学習環境について討議する。
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