研究課題/領域番号 |
21K10907
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
水野 智之 福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 講師 (60626357)
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研究分担者 |
福元 進太郎 福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 助教 (40893996)
小坂 浩隆 福井大学, 学術研究院医学系部門, 教授 (70401966)
折坂 誠 福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 講師 (80324143)
石橋 佐枝子 敦賀市立看護大学, 看護学部, 講師 (90721663)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 気がかり妊婦 / オープンダイアローグ |
研究開始時の研究の概要 |
近年顕著に増加しつつある児童虐待に対し、福井県において「気がかり妊婦」(2009年に児童福祉法改正に伴い策定された「特定妊婦」に準じている)に対する支援システムの構築が進んでいる。このシステム構築の促進および主に薬物療法などの精神科治療法が胎児への影響などからためらわれる周産期女性への適応の利点などから、「気がかり妊婦」に対するオープンダイアローグを行う。このオープンダイアローグと既存の精神科治療法との効果および予後の違いを検討するのが本研究の主目的である。本研究は、上記の両群の比較検討を行うことに加えて、周産期女性のメンタルヘルス向上に貢献することも視野に入れている。
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研究実績の概要 |
実臨床面においては、前年度に引き続き、産婦人科医師と月一回、当大学病院にかかりつけの気がかり妊婦についてのミーティングを行った。それぞれの妊婦の現状や、福井県内の精神科クリニック・病院などの医療機関への受診状況(当院精神科かかりつけの場合も含めて)を確認した。 行政機関との連携を強化したいところであるが、コロナ禍中であることもあり、この一年も思うように進まなかった。ただし、行政機関との定期的勉強会(懇話会)が年2-3回のペースで産婦人科主体で行われており、精神科領域の講師の手配を行うなどの協力をした。 また、気がかり妊婦の当科への紹介が数件あったが、上記同様にコロナ禍中であることから4人以上で行うオープンダイアローグを行うことが非常に困難であり、通常の精神科治療を行った。シングルアームの追跡研究をまずは行う方針に切り替え、当院倫理審査委員会に計画書を提出し受理された。今後、施行症例を積み重ねていく予定である。 本年度より、月一回定期的にオープンダイアローグの啓発も含めて、福井大学精神科より発信する形で、オープンダイアローグ研究会を開催している。本研究会では、ロールプレイや、これまでに行った、気がかり妊婦以外でオープンダイアローグの実践についての振り返りや新たな知識獲得を行った。 論文については、オープンダイアローグに関する自著の論文が総合病院精神医学雑誌(in press)に掲載されることが決定した(2023年中に刊行予定)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2021年度より、すぐに気がかり妊婦へのオープンダイアローグの比較対象試験を行う予定であったが、コロナ禍中であり、多人数が安心して参加してのオープンダイアローグ開催が困難であること、ならびにエントリー患者数が想定以下と少なかったことから、試験自体が行えず、研究計画を一部変更し、シングルアームの追跡研究より開始する方針とした。 学術的、一般向けの啓発活動については、想定以上のことが行えたものと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
比較対象試験の前段階として、気がかり妊婦でオープンダイアローグ施行の同意が得られたものについて、シングルアームの追跡試験を行う研究計画を、当院倫理審査委員会に提出し、認可を得た。新型コロナウィルス感染症による行動制限も解除されつつあるため、研究を施行していきたい。 また、気がかり妊婦、オープンダイアローグの啓発活動について、今後も継続して行っていく方針である。
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