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会陰保護の手技習得のためのシミュレーション教材の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K10912
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分58070:生涯発達看護学関連
研究機関高知大学

研究代表者

吉村 澄佳  高知大学, 教育研究部医療学系看護学部門, 講師 (30533096)

研究分担者 豊永 昌彦  大阪学院大学, 情報学部, 教授 (40346705)
森 雄一郎  高知大学, 教育研究部自然科学系理工学部門, 教授 (50274361)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
キーワード会陰保護 / シミュレーター教材 / 圧力測定 / 技術評価 / 分娩介助 / 感圧測定 / シミュレーション教材
研究開始時の研究の概要

分娩時に母親の会陰の裂傷を予防し児が安全に娩出することを目的として行われる会陰保護は、助産師が獲得しなければならない基本的な技術であるが、助産師学生が短期間に習得することは難しい。そこで手による会陰保護動作を数値化することで「手による調整技術」習得に特化したシミュレーション教材を開発する。そのために、①手の圧力測定機器の開発、②圧力測定機器による実験と手技の特徴を抽出、③シミュレーション教材としての有効性の検証を行う。

研究実績の概要

会陰保護技術の習得のための教材開発にむけて、自動で行う胎児モデルの娩出スピードの適切な速度を検証し、2件学会発表した。1件は、実践的な娩出時間,娩出圧を体験しながら会陰保護技術を学べる安価な装置(児頭モデル娩出補助器と速度可変モーターで構成)の開発と、その速度パラメータの決定を目的としたものである。娩出時間は3段階のモーター回転で比較し,より実際の児頭モデル娩出の所要時間に近い約60秒になる回転数を見出した。これにより、児頭の発露から娩出までの経過時間,娩出圧,さらに手技に際して過度な指掌圧の有無の自覚も体感できることが分かった。もう1件は、簡易自動児頭モデル娩出装置を使用した手技習得のための妥当な速度をデータ分析を行い検証した。その結果、モーター回転3段階の設定の各データを手技実施割合で統一し3設定を比較したところ、手技を実施する時間が最も長いモーター回転数が明らかとなった。この結果は、1件目の発表結果と合致するものであった。
更にデータ分析を進めている内容は、助産学生と助産師の手技の比較による助産学生の手技習得にむけての教材としての有効性の検討である。同一の実施者であっても1回ごとに特定部位の加圧力には変化があるため、対象者の手技特徴を加味した教材としての活用の可能性を探っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

機器の開発は順調である。装置一式は機能は概ね安定しており、収集したデータも信頼できる。また自動稼働での動作スピードについても、データ解析の結果、初心者の技術習得に適したス動作ピードを導くことができた。その結果、技術評価を行うため装置として使用可能である。しかし、加圧力が強い特定の部位では、センサーエラーが生じる特徴があるため、センサーの耐久性を考慮してメンテナンスが必要であることがわかった。
これまで収集したデータからは、学内演習段階での学生の技術レベルが明らかとなり、更に10例の分娩介助後収集したデータからは実地での技術習得レベルが数値化して評価できた。これまでの成果から、本装置は学生個々の技術の獲得状況を明らかにできるとともに、学生本人に技術評価をフィードバックし、より効果的な技術習得につなげることを可能にする。加圧力の測定では、数回実施した技術は毎回で同一ではないことから、個人の特徴を踏まえた評価方法を検討しているところである。

今後の研究の推進方策

助産学生と助産師のデータ分析から助産学生の技術特徴と課題を明らかにしていく。また対象者数が少ないことから追加のデータ収集を行い、母数を増やすことでより対象の特徴を明らかにし得られた結果の分析を進める。
分析結果は学会発表や論文としてまとめ、これまでの成果を教育に還元していく。
装置一式は実際に教育現場での使用に耐えうるよう、特にセンサー部分の固定の仕方を検討していきたい。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2023 2022 2021

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 妊婦シミュレーターを用いた腹部触診技術の客観的評価:看護学生と経験者の比較2022

    • 著者名/発表者名
      吉村澄佳,井上舜也,齋藤美和,山脇京子,敷田幹文
    • 雑誌名

      母性衛生

      巻: 63

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] COVID-19 下の看護対象者との関わりが制限された母性看護実習での学生の対象者像の形成の実態2022

    • 著者名/発表者名
      吉村澄佳,野田ひろみ,鍋島さおり,山中智恵,松高早紀江,岡部 愛,川村美保
    • 雑誌名

      インターナショナル Mursing Care Research

      巻: 21

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] "Associations of sleep duration with the incidence of needed support/long-term care certification according to presence or absence of sleep complaints in community-dwelling Japanese older adults"2022

    • 著者名/発表者名
      Sumika Yoshimura, Ichiro Miyano, Nobufumi Yasuda
    • 雑誌名

      Archives of Gerontology and Geriatrics

      巻: 101 ページ: 104712-104712

    • DOI

      10.1016/j.archger.2022.104712

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 会陰保護習得のための簡易自動児頭モデル娩出装置の開発2023

    • 著者名/発表者名
      吉村澄佳、森 雄一郎、豊永昌彦
    • 学会等名
      日本母性衛生学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 会陰保護技術習得のための簡易自動児頭モデル娩出装置を用いた児頭娩出速度の検証2023

    • 著者名/発表者名
      吉村澄佳、森 雄一郎
    • 学会等名
      日本看護科学学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 熟練者に対する研究生の達成レベルのSOM評価方法2021

    • 著者名/発表者名
      渡部修斗・吉村澄佳・森 雄一郎・豊永昌彦
    • 学会等名
      電気・電子・情報関係学会四国支部連合大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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