研究課題/領域番号 |
21K10990
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 武蔵野大学 (2022-2023) 国立研究開発法人国立がん研究センター (2021) |
研究代表者 |
土屋 雅子 武蔵野大学, 看護学研究所, 客員研究員 (30756416)
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研究分担者 |
増島 麻里子 千葉大学, 大学院看護学研究院, 教授 (40323414)
木全 明子 目白大学, 看護学部, 助教 (40714291)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | がんサバイバーシップケア / リンパ浮腫予防 / 介入研究 / 多職種 / オンラインプログラム / 乳がん / 婦人科がん / 地域実装 / リンパ浮腫予防支援プログラム / 心理的介入 / 多職種連携 / 効果検証 / 社会実装 / 乳がん・婦人科がん / プログラム効果検証 / 地域がんサバイバーシップケア |
研究開始時の研究の概要 |
リンパ浮腫は,がん治療の晩期障害であり,発症リスクは生涯にわたり続く.がん治療後のリンパ浮腫の予防には,永続的なセルフケアが不可欠であるが,セルフケアへの心理的負担・リンパ浮腫の発現不安に対する自己効力感等の低下により,セルフケアの継続が困難となる.また,地域の専門家が求めるエビデンス・ベーストな包括的なリンパ浮腫予防プログラムは欠如している.本研究では、私たちが開発した「心理的介入を含む包括的リンパ浮腫予防支援プログラム」の効果を,乳がん・婦人科がん手術経験者を対象に,前後比較試験および無作為化対照比較試験で検証し,リンパ浮腫発現予防の心理的支援および地域実装に向けたエビデンスの創出に挑む.
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研究実績の概要 |
リンパ浮腫は、術後乳がんや婦人科がん患者の約3割に発現するがん治療の晩期障害である。リンパ浮腫の発現リスクは生涯にわたり続くため、永続的なセルフケアが不可欠である。リンパ浮腫はがんサバイバーシップケアの重点領域であるものの、退院後のシームレスなリンパ浮腫予防支援およびその支援の担い手を病院外に拡大するための基盤はまだない。また、地域ケアの専門家が求めるエビデンス・ベーストな支援方略も欠如している。私たちは一連の先行研究において術後乳がん・婦人科がん患者を対象にとした心理的介入を含むオンラインプログラム『心と生活を整えてLet’s リンパ浮腫予防』を開発した。 本研究の目的は、本プログラムの実践マニュアルの開発および実施可能性と効果の検討である。研究倫理審査委員会の承認および研究プロトコルの登録(UMIN-CTR:UMIN000050309)後、前後比較試験(feasibility調査)を実施した。本プログラムの実施者は、看護師・臨床心理師・保健師・看護学研究者である。本プログラムの運営のガイドとなる『実践マニュアル』を開発し実施者の質の担保に努めた。本調査の適格基準であるリンパ浮腫の診断を受けていない術後乳がんや婦人科がん患者を医療施設および調査会社からリクルートした。合計で16名が電磁的に同意し、14名が本プログラムに参加した(参加者の年齢の中央値は48歳、乳がん患者は10名)。約92%の参加者が本プログラムについて「わかりやすい」「楽しい」「満足」と評価した。本プログラムの参加前後の変化は、「リンパ浮腫の初期症状の発見について自信をもってだいたいできる」と回答した人の増加、抑うつ症状の軽減が示された(p=0.045)。更に自己効力感およびQOL向上傾向も示された。以上から、本オンラインプログラムを介した心理的支援およびリンパ浮腫予防のセルフケア促進の可能性が示唆された。
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