研究課題/領域番号 |
21K11000
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 富山県立大学 |
研究代表者 |
北林 正子 富山県立大学, 看護学部, 講師 (60846137)
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研究分担者 |
河野 由美子 富山県立大学, 看護学部, 教授 (90566861)
山崎 智可 富山県立大学, 看護学部, 講師 (80601666)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 急性期病院 / 病棟看護師 / 在宅訪問 / 教育システム |
研究開始時の研究の概要 |
地域包括ケアの充実には、切れ目のない円滑な退院支援が必要となる。そのため病院看護師が、患者は地域の生活者という視点や在宅療養のイメージを持ち、その人の暮らしを理解することが重要である。それを可能にするのが病院からの在宅訪問の経験と考える。しかし病棟看護師による在宅訪問の経験は少なく、中でも急性期病院の病棟看護師による訪問の報告は少なくその実践は急務である。 本研究では、急性期病院の病棟看護師の在宅訪問を充実し推進させるための教育システムを構築することを目的とする。これにより急性期病院の病棟看護師の退院支援能力の向上と地域との連携強化ができ、さらには医療費削減を図ることに寄与することができる。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、急性期病院の病棟看護師による在宅訪問を充実させ推進するための教育システムの構築とその有用性を検証することである。 在宅訪問の教育システムを構築し、それを活用した急性期病院の病棟看護師が地域に出向き活躍することで、医療依存度の高い患者に対して切れ目のない円滑な支援とその質の向上を図り、地域ケアスタッフとの連携強化を推進することが期待される。 今年度は、地域で働く医療及び福祉専門職と共に話し合いを重ね、①在宅訪問などに関連する知識を理解②訪問する際の基本的なマナーや技術の留意点の理解・習得③他職種の役割や連携のあり方を学ぶことができる「在宅訪問教育プログラム」を考案した。倫理委員会の承認を得たのち、予備的調査として、研究協力が得られた1か所の急性期病院の在宅訪問未経験である看護師4名を対象に、考案した教育プログラムに準じた研修会(座学・演習)を実施した。その後プログラム精錬のため、参加した看護師にグループインタビューを行い、データは記述的帰納的に分析した。その結果【地域で関わる職種の業務実態や役割を理解】【在宅訪問や退院支援に関する知識習得】ができた。そして【具体的な連携の流れがわかる演習】【療養者への対応方法がわかる演習】【医師や訪問看護師と同行訪問】を期待していた。このことより、退院支援に関わる職種の役割や知識を深めることができたと考えられた。さらに地域の専門職との連携や療養者への対応、医師や訪問看護師との同行訪問など、具体的な方法についてプログラムに組み入れる必要性が示唆された。 今回の予備的調査を踏まえ、「在宅訪問教育プログラム」を精錬し、対象者を広げ実施していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID-19が5類に移行したことで、今年度は、地域で働く医療職(在宅医・急性期病院の退院調整看護師・訪問看護師)や福祉職(介護支援専門員)の職場に出向き正式に依頼する事ができ、その後話し合いを重ねて「在宅教育プログラム」を構築することができた。 そして、予備的調査も実施でき「在宅訪問教育プログラム」に関して今後精錬していく内容の示唆も得ることができた。 但し当初の予定では、研究開始の3年目に当たる今年度で精錬を終えた「在宅教育プログラム」を県内の急性期病院の病棟看護師を対象に実施し、システムを構築していく予定としていたが、そこまでには至っていない。
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今後の研究の推進方策 |
地域で働く医療職や福祉専門職と共に更に話し合いを重ね「在宅訪問教育プログラム」の精錬を行う。倫理審査を受けたのち、県内の急性期病院の病棟看護師を対象に「在宅訪問教育プログラム」に準じた研修会を実施し、その内容を評価したいと考えている。そして教育システムを構築していく。
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