研究課題/領域番号 |
21K11021
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
服部 由佳 三重大学, 医学系研究科, 助教 (30705405)
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研究分担者 |
磯和 勅子 三重大学, 医学系研究科, 教授 (30336713)
平松 万由子 三重大学, 医学系研究科, 准教授 (50402681)
北川 亜希子 三重大学, 医学系研究科, 助教 (20422876)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2025年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 認知症高齢者 / 災害準備力 / 災害準備力尺度 |
研究開始時の研究の概要 |
認知症高齢者はその障害の特徴から特有の災害準備が求められ、なお且つ自ら準備できないハイリスク集団であるが、その準備力について具体的に検討されたものはない。よって、本研究において、自然災害発生時に認知症高齢者の被害を軽減するために家族が行う準備に必要な項目を明らかにし、認知症高齢者の災害準備力を測ることのできる尺度を開発する。そして、準備力の実態を明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、自然災害時の認知症高齢者の被害軽減のために家族が行う準備として必要な項目を明らかにし、認知症高齢者の災害準備力を測ることのできる尺度を開発することである。それにより認知症高齢者の準備力を定量化し、実態を明らかにする。 本研究は5年間で実施することが計画されており、2021-2022年度では、測定目的の明確化のため、「認知症高齢者の災害準備力」の概念分析を行い、構成概念の意味内容、定義を明確化する。そして、これまで用いてきた災害準備評価調査票より尺度原案を作成する予定であった。 災害準備に関する研究は、災害看護学、老年学、公衆衛生学の研究分野において、高齢者、あるいは障がい者、慢性疾患患者などの準備の実態や対象特性と準備の関連について明らかにされていた。文献検討の成果として、①高齢者、要介護高齢者、障がい者は準備が不足しており、特に生活必需品や薬、診療情報、避難計画が不足し避難が困難になるだけでなく、災害時の健康管理が困難となることがわかった。特に、認知障害のある高齢者は、一人暮らしや要介護状態、不健康の自覚がある傾向にあるにも関わらず、準備不足の割合が高い可能性があり、介護する家族は避難計画の立案ができていなかった。また、②高齢者の特性が災害準備に及ぼす影響として、認知障害が災害準備を低減させてしまう特性であること、コミュニティにおける密な人的交流は準備を促進させることがわかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
これまでに、高齢者、要介護高齢者、障がい者の災害準備の実態、後期高齢者の認知障害が災害準備に及ぼす影響ついて整理することができた。また、高齢者の災害準備は、避難行動のための準備、家屋の準備、補助具や医療情報などの非常持ち出し品や必需品の準備、コミュニティから支援を得るための準備だと整理した。そして、認知障害のある高齢者への服薬準備支援の必要性について検討した。 COVID-19感染拡大の影響もあり、現在までに、災害の専門家や認知症高齢者看護に精通した者から助言を受けることが十分できていない。今後、関係施設への依頼、調整を行い、準備体制を整え、尺度原案作成を進めていく。
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今後の研究の推進方策 |
尺度原案を作成した後、予備質問項目の内容妥当性と表面妥当性の検討を行う。また、予備調査を実施する対象を確保するための準備を行う。
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