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子どもと子育て家庭を対象とした地域包括ケアシステム評価に向けたエビデンスの確立

研究課題

研究課題/領域番号 21K11046
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
研究機関国立保健医療科学院

研究代表者

大澤 絵里  国立保健医療科学院, その他部局等, 上席主任研究官 (30520770)

研究分担者 越智 真奈美  国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 政策科学研究部, 室長 (00749236)
大夛賀 政昭  国立保健医療科学院, その他部局等, 主任研究官 (90619115)
峰 友紗  武蔵野大学, 教育学部, 准教授 (90587651)
福島 富士子  東京医療保健大学, 未登録, 特任教授 (80280759)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワード子育て支援 / 地域包括ケアシステム / 評価
研究開始時の研究の概要

子育てに関する課題が多様化する中、本研究では、子ども子育地域包括ケアシステムの評価のエビデンスの確立を目的とし、定量的分析と定性的分析による混合研究法において研究を実施する。定量的には、妊娠期から子育て期の支援へのアクセスと子育ての不安の改善などの関連を分析し、定性的には、自治体の具体的な子育て施策、地域別子育て支援資源の情報の整理、包括ケアシステム評価のためのデータ活用に関する妥当性や実践への反映について分析、考察を行う。
地域の子どもと子育て家庭を対象とした包括ケアシステム評価に向けて、データ分析とその結果の活用の妥当性、実践への反映までのプロセスを含んだ評価モデルの構築を目指す。

研究実績の概要

2023年度は、妊娠届時の情報と出生時から3歳児健診までの間の情報について、母親と児の情報の突合の対象を広げる可能性をA市の担当者と模索した。また,A市の母子保健活動、子育て支援に有用だと思われる具体的なフィードバックを行い,A市の新しい健診事業で収集する問診票への助言を行った。
分析結果に関しては、今年度は3件の学会発表を行った。「予期しない妊娠が産後の孤立が乳幼児期の不適切養育に与える影響」については、予期しない妊娠の場合、産後に協力者がいないことによって、4か月、18か月時点の不適切養育の発生が増強される可能性があり、乳幼児期の不適切養育を予防するために、特に予期しない妊娠をした母親が産後に孤立しない支援が重要であることがわかった。「出生初期の児の体重増加不良が4か月児の母親の子育てのしにくさに与える影響」については、月齢3か月までの体重増加不良は、それ以降月齢5か月までの体重増加不良よりも、4か月児の母親の児に対する育てにくさに影響している可能性があった。また両期間に体重増加不良が認められるものは、児に対する育てにくさを抱える傾向があった。出生初期における授乳や体重増加に関する支援が重要となると考えれ、出生初期の体重増加不良が、4か月児の母親の児に対する育てにくさに影響していたことがわかった。「乳幼児健診における不適切な養育につながるインシデント報告パターンと相互関連」については、健診時に不適切養育があったと回答した割合は、子の年齢が高くなるほど高くなる傾向にあった。健診時に不適切養育があった場合、その後の健診で回答がある可能性が高まることが明らかになり、不適切養育を各健診時に把握し、子の年齢に応じて個別的・集団的に介入していくことの重要性が示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2023年度は、提供された妊娠届時の情報と出生後の児の情報の突合の対象を広げるための方法が予想以上に難しく、時間を要した。
しかし、一部突合できたデータを用いて、予期しない妊娠が産後の孤立が乳幼児期の不適切養育に与える影響について、出生初期の児の体重増加不良が4か月児の母親の子育てのしにくさに与える影響について、乳幼児健診における不適切な養育につながるインシデント報告パターンと相互関連について、分析を行った。3件の学会発表を行ったが、予定の論文化が進まず、研究期間を1年間の延長とした。

今後の研究の推進方策

2025年度は、妊娠届時の情報と出生後の児のデータの突合を試み、妊娠期からの子育て支援の検討をする。また、引き続きA市担当者へのヒアリング調査にて、統合データ活用の妥当性と子育て支援包括ケアシステム評価により抽出した課題解決に対する実践への反映と課題について、結果をまとめる。また今年度は、論文化を予定している。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2024 2023 2022 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (6件)

  • [雑誌論文] 市町村における地域の児童虐待予防と対応のしくみの課題と展望2021

    • 著者名/発表者名
      大澤 絵里、越智 真奈美
    • 雑誌名

      保健医療科学

      巻: 70 号: 4 ページ: 385-393

    • DOI

      10.20683/jniph.70.4_385

    • NAID

      130008126323

    • ISSN
      1347-6459, 2432-0722
    • 年月日
      2021-10-29
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 出生初期の児の体重増加不良が4か月児の母親の子育てのしにくさに与える影響について.2024

    • 著者名/発表者名
      大澤絵里,峰友紗,越智真奈美.
    • 学会等名
      第34回日本疫学会学術総会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 産後の孤立が乳幼児期の不適切養育に与える影響-予期しない妊娠に着目して2024

    • 著者名/発表者名
      越智真奈美,大夛賀政昭,大澤絵里.
    • 学会等名
      第34回日本疫学会学術総会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 乳幼児健診における不適切な養育につながるインシデント報告パターンと相互関連の検討.2023

    • 著者名/発表者名
      大夛賀政昭,大澤絵里,越智真奈美.
    • 学会等名
      第82回日本公衆衛生学会総会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 母子保健データの利活用に向けた乳幼児健康診査の情報電子化の整備の実際2023

    • 著者名/発表者名
      大澤絵里,峰友紗,越智真奈美
    • 学会等名
      第33回日本疫学会学術総会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 発達の遅れが認められる児の母親の育児困難感と発達相談支援受診の関連2022

    • 著者名/発表者名
      大澤絵里,越智真奈美,大夛賀政昭
    • 学会等名
      第81回日本公衆衛生学会総会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 産後早期の質問票を活用した,母親の育児困難および虐待傾向のリスク評価尺度の検討2022

    • 著者名/発表者名
      越智真奈美,大澤絵里,大夛賀政昭
    • 学会等名
      第81回日本公衆衛生学会総会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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